はじめに

己を知り、相手を知るには?

自身のソーシャルスタイルを理解し、コミュニケーションの傾向を意識するクセがつくと、対人スキルが高まり、面接の相手によって話し方などの対応を変えることが可能になります。まずはご自身のソーシャルスタイルを確認してみましょう。

以下の表で、自身の行動の特徴に当てはまるものにチェックをしていきましょう。

いかがでしたか。一番多くのチェックが当てはまるのが、自身の「ソーシャルスタイル」です。それでは、それぞれのタイプの特徴に触れながら、面接官・応募者それぞれのタイプごとの接し方のポイントについて説明します。

タイプA:アナリティカル(Analytical)の学生

考えてから話をし、すぐに打ち解けるよりも一定の距離を置きながら時間をかけて少しずつ相手を理解していくタイプ。一見物静かで反応の薄い印象を与えます。一方、自身の関心の高い分野では熱意や意見を持っていることが多いのも特徴です。

アナリティカルの学生は集団面接などでは大人しく聞いていることが多く、あまり自分の意見や気持ちを表情や言葉で表に出さない傾向があります。また、個別面談において面接官から見ると、「強い意思や熱意が感じられない」と思われることもあります。

■ 面接官がアナリティカルの学生に接する際のポイント

アナリティカルの学生に対しては急かさずに考える時間を与えるとともに、企業側も十分な情報を提供し、具体的な話をすることで安心感を与えることができます。

■ アナリティカルの学生が面接時に意識するポイント

自身がアナリティカルの場合は、話し方の特徴ゆえに、大人しいと思われ、十分にあなたの良さを伝えられていない可能性があります。伝えたいことや聞きたいことがある場合には、冗長にならないよう、端的に伝えることを意識するだけで印象がずいぶん変わります。

タイプB:ドライビング(Driving)の学生

結論から話をし、行動派で周囲をぐいぐい引っ張るタイプ。素早く合理的に物事を考えるため、頭の回転が速く優秀に見える反面、少し自己中心的な印象を与えることもあります。

ドライビングの学生は、集団面接などでは周囲をリードし、場を取り仕切っていくことが多く、自分の意見を明確に伝えることができます。また、個別面談においては、面接官から見ると「周囲とぶつかったりしないだろうか」と思われることもあります。

■ 面接官がドライビングの学生に接する際のポイント

ドライビングの学生に対しては論理的に冷静な態度で臨み、面接の目的や今後の選考プロセスなどを端的に伝えることで、信頼感を与えることができます。曖昧な言葉を使わず、根拠ベースで話す必要があります。

■ ドライビングの学生が面接時に意識するポイント

自身がドライビングの場合は、合理的思考ゆえに、自己主張が強く、周囲への配慮が欠けるという印象を与える可能性があります。自身の成果だけでなく、途中のプロセスにおける苦労した点や悩んだことなどエピソードを話すことで、自身の持つ人間らしい部分を伝えることができます。

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