はじめに

タイプC:エミアブル(Amiable)の学生

いつもニコニコしていて、優しい癒し系のタイプ。相手の気持ちを大事にし、相手に合わせることが得意。優しくサポートしてくれる印象を与えるタイプです。

エミアブルの学生は集団面接などではサポート役に回ることが多く、自分の意見を明確に伝えず、相手に合わせる傾向があります。また、個別面談において面接官から見ると、「押しが弱く、自己主張がはっきりできない」と思われることもあります。

■ 面接官がエミアブルの学生に接する際のポイント

エミアブルの学生に対しては穏やかな態度で臨み、話に共感をしながら、寄り添うような会話を行うと、安心感を持たせることができます。仲間やチームの話題など話しやすいテーマから質問すると会話がスムーズになりますが、批判的な意見や質問攻めにすると緊張感を高めてしまうことになります。

■ エミアブルの学生が面接時に意識するポイント

自身がエミアブルの場合は、協調性の高さゆえに、自己主張が弱く、周囲に流される印象を与える可能性があります。自身の意思を明確にし、言い切るように準備をしておくことで、頼りになる印象を与えることが可能です。

タイプD:エクスプレッシブ(Expressive)の学生

ノリが良く、盛り上げ上手なタイプ。会話をリードするのも得意です。予定外のことも楽しめるタイプですが、計画性がなく、細かなプランを立てるのが苦手な一面もあります。

エクスプレッシブの学生は、集団面接などではリーダー的な役割をすることが多く、自分の意見を伝えながら周囲を巻き込んでいく傾向があります。また、個別面談において面接官から見ると、「元気で熱意があるけど、思い込みで行動している」と思われることもあります。

■ 面接官がエクスプレッシブの学生に接する際のポイント

エクスプレッシブの学生に対しては、とにかく話に相槌を打ってほめると、気持ちよく話をしてくれます。また、自分たちの会社の説明をする時に、夢を持って情熱的に話すことでモチベーションが高まります。

■ エクスプレッシブの学生が面接時に意識するポイント

自身がエクスプレッシブの場合は、感情が表情に出やすいゆえに、感覚的な思いつきで話をしているような印象を与える可能性があります。事前に自分の考えを整理しておき、落ち着いて伝える練習をすると、思慮深い印象を与えることが可能です。

日常のビジネスにも応用可能

このように自分のソーシャルスタイルを理解してコミュニケーションのクセを理解すること、相手のタイプを考えて対応を変えることで、限られた面談の時間をお互いにとって有意義な場とすることができます。筆者自身も採用の面接官を務める時には、この理論を意識して応募者とコミュニケーションをとるようにしています。

また、この理論は面接の場だけでなく、顧客への対応、上司への説明など日常のさまざまな業務にも応用することが可能です。日常からソーシャルスタイルを意識することで、貴方の仕事のパフォーマンスや周囲との関係も大きく変わる可能性があります。コミュニケーションの質を高めたい方はぜひ、この理論を実践してみてください。

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