はじめに

最近、街なかで大きな緑のバッグを背負って自転車やバイクに乗っている男性をよく見かけるようになりました。飲食店が受けたデリバリーの注文を個人がスキマ時間を使って運ぶ、「UBER EATS」(ウーバーイーツ)というサービスです。

副業解禁の動きが広がる中、このようなスキマ時間を使った新手のサービスが増えています。しかし、ウーバーイーツは自転車やバイクを運転して、すばやくデリバリーする必要があり、主婦やシニアが気軽に始めるには少しハードルが高い面もあります。

そうした層にうってつけの副業サービスの実証実験を、リクルートが今月から本格的に開始しました。いったいどんなサービスで、どのくらい儲けることが可能なのでしょうか。


どんな仕事が載っている?

リクルートが2月4日から本格的な実証実験を始めた「エリクラ」。「近所で好きな時に好きなだけ働ける仕事の地産地消サービス」と謳っているように、ウェブサイトを見ると、今いる近所で気が向いた時に短時間で働ける仕事が掲載されています。

仕事内容は提携作業がほとんどで、これまでに6~7種類の業務が掲載されてきたといいます。今のところ、マンションやアパートの点検・清掃業務が中心で、ほかにはレンタカーやカーシェアリングの洗車業務、写真撮影代行業務などがあるそうです。

業務ごとにマニュアルが用意されており、利用者はその内容の通りに働けばOK。一般的なアルバイトのようにシフトを提出する必要がないため、思い立った時に気軽に働けます。


マニュアルを読めば、初めての人でも業務をこなせる仕掛け

1つの仕事に必要な時間は、最短だと2分、最長だと4時間となっていますが、9割以上は1時間以内で完了する業務とのこと。現在は約20の市区町村で募集されています。

60代主婦「散歩の途中で小遣い稼ぎ」

利用者は20~70代まで幅広い層が利用していますが、ボリュームゾーンは20~40代の主婦だといいます。

たとえば、60代の主婦は散歩の途中に小遣い稼ぎとしてエリクラを利用。自分のやりたい量の仕事ができる点が魅力だととらえているそうです。

また、40代の主婦は、通常のバイトの場合、子供が体調を崩したとしても、自分の代わりにシフトに入ってくれる人を見つけないと休ませてもらえないところ、エリクラであればシフトを気にせず、今日・明日の範囲でスキマ時間を埋められる点が利点だと考えているといいます。


地図上に仕事場所と報酬額が表示される仕組み

ほかにも、自宅の最寄り駅から自宅までの道中で、できる仕事があればやっているという学生もいるそうです。

仕事はエリクラのサイト上に掲載されているものから利用者が選ぶのが基本ですが、台風の後の片付けなど突発案件の場合は、近所の利用者にメールで通知が飛ぶ仕組みになっています。過去の事例だと、「3時間以内に完了してほしい」というオーダーに対して、平均35分で応募があり、平均2時間21分で14件すべての報告が上がってきたといいます。

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