はじめに

いよいよ今年も花粉が舞うシーズンとなりました。花粉(スギ・ヒノキ)の飛散は、太平洋側の地域で2月上旬に始まり、今後、徐々に北上して4月には北海道(シラカバ)にまで到達する見込みです。

花粉症の患者は増加しており、今では国民全体の3割とも4割とも言われています。対策として、スギやヒノキについて、花粉が少ない品種に植え替えを進めています。

それにもかかわらず、毎年、「今年は例年に比べて飛散量が多い」というニュースばかりが目につきませんか?そして、実際、花粉の飛散量は増加傾向にあるのです。

植え替えはどこまで進んだのでしょうか。いつになったら花粉が減るのでしょうか。今回は花粉症対策スギの植え替えについて紹介します。


今年の花粉量予測は例年と比べて多め

スギの花粉は、花粉が形成される前年夏の日照量が多く、降水量が少ないほど多くなります。また、雄花の数が少ない翌年は、雄花が多く、それに伴い花粉も多い傾向があります。

日本気象協会の発表によれば、今年の花粉量は過去10年、および昨年と比べて以下のとおりと予測されています。ほとんどの地域で過去10年と比べると多いものの、昨年と比べると同じくらいか、少ない地域が多くなっています。

表1
(出典)日本気象協会サイト「各地域の2019年シーズンの花粉飛散傾向」より転記

こういった飛散量予測のほか、最近充実してきているのが、飛散量のモニタリングです。環境省の花粉観測システム(はなこさん)では、全国120地点における1時間平均の花粉量を2月以降(北海道は3月以降)、表示しています。

また、SNSの投稿や、会員の報告から花粉情報を受け取り、解析結果を公表するサービス等、観測網は充実してきています。

飛散量を減らす対策の充実が求められている

こういった情報を参考に、マスクやメガネをする、洗濯物を室内に干す、コートは玄関で脱いで室内に花粉を持ち込まない等の日々のちょっとした工夫を行っている方は多いでしょう。また、春が近づけば、症状を緩和するための内服薬、目薬、鼻噴霧用スプレー等が多数薬局に並びます。

さらに、根治も期待できる舌下免疫療法が保険適用となっているほか、薬剤を投与することによってアレルギー反応を抑制する抗体療法の実用化も近いとの話もあります。2018年4月からは、オンラインで医者に診療してもらうこともできるケースもあります。

しかし、こういったモニタリングや予測技術の進歩や、花粉症の症状を緩和する方法の充実だけでなく、実際のところ、花粉の飛散量自体を減らす対策を充実してほしい、と願っている人が多いのではないでしょうか。