はじめに
乾燥で喉がイガイガ、お肌もカサカサ。冬はもちろん、花粉アレルギーでお肌の状態がゆらぐ春先まで大活躍するのが”加湿器”。もはや一家に一台、必要な家電です。
そんな使用頻度に応えるべく、性能や大きさなども日々進化。最近では、フィルターを自動的に殺菌処理してくれるものから、インテリアと馴染むスタイリッシュなものまで、幅広い展開となっています。
もちろん、価格帯もピンからキリまで。自分に合うものを色々選べる反面、逆にどれを買うか悩んでしまうことも。やはり最新の機能がついている方が良いのか、それともシンプルな方が壊れにくいのか……。
そんな疑問を解消すべく、今回は「加湿器の正しい選び方」についてお話ししましょう。
値段よりも"加湿方式"で選ぶべき?
値段よりも、"加湿方式"によって効果が違うと考えられたほうが良いかと思います。と言いつつも、同じ方式であってもグレードというものが存在します。
Aのグレードには空気中の菌を除菌してくれる効果は無いけど、Xのグレードには空気中の除菌機能や、アロマオイル(合成香料油)の使用が可能だったり。加湿方式は同じであってもグレードによって追加機能があったりするので、そういう点では値段による機能の違いはあります。
また、値段が高めのものになると、能力(パワー)そのものが異なってくるため、15畳まで加湿できたり、使える部屋の大きさが変わってきます。まずは、使用する部屋にあった”加湿方式”とパワーを選び、次にグレードを定めるという選び方がオススメです。
加湿方式の種類とメリット&デメリット
"加湿方式"で選ぶと言われてもピンとこない方も多いかもしれません。現在ある加湿方式は、蒸気式、気化式、超音波式、温風気化式、加熱超音波式、空気清浄機能付き、の6つがメインです。
それぞれの特徴やメリット&デメリットを見てみましょう。
蒸気式
ヒーターを用いて水を沸騰させ、その際に発生する水蒸気で加湿します。ヤカンに水を入れてストーブなどで沸騰させているのと原理は同じで、構造がシンプルです。また、沸騰させていることからも雑菌の抑制力は大きく、加湿の速度も早めなので、スイッチを入れたら立ち上がりも早いというメリットがあります。
気化式
水を含ませた専用フィルターに風を当てて気化させます。蒸気式のようにヒーターという熱源がないので、消費電力は低く省エネ効果が抜群です。ただ、蒸気式と比較してしまうと加湿速度が遅く、熱源がないので吹出口からはヒンヤリと冷たい風が出ていて、ファンモーターの運転音も聞こえます。
蒸気式を使っていた方が気化式に買い換えると、この運転音に違和感を感じるかもしれません。また、定期的に専用フィルターのお手入れも必要です。
超音波式
水に振動を加えてミスト状の霧で加湿します。"気化式"と同様、ヒーターという熱源がないので消費電力は低いのですが、極端に言うと霧吹きと変わりません。
従って、残念ながら"蒸気式"や"気化式"と比較すると加湿性能は高くないものが多いようです。
温風気化式
"気化式"に熱源となるヒーターが組み込まれているのが"温風気化式"です。ヒーターで温められた風を専用フィルターに当てて気化させるので、単純な"気化式"と比較すると立ち上がりスピードも早く、効率の良いものになります。
しかしながら、熱源があるので単純な“気化式”よりも消費電力が高くなる特徴があります。
加熱超音波式
"超音波式"に熱源となるヒーターが組み込まれているのが、"加熱式超音波式"です。ヒーターで温められた水に振動を加えてミスト状の霧で加湿をします。こちらも熱源があるので消費電力は高くなります。
空気清浄機能付き
加湿と同時に空気清浄機能まで併せ持つスペシャルな加湿器。加湿方式は、気化式が採用されているものが多いですが、夏場などは加湿をせずに空気清浄機能だけ動かすことができたりします。