読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。

今回の相談者は、9年後に定年を控え、このまま賃貸に住み続けるか、住宅を購入するかについて迷っている51歳の女性。購入するなら住宅ローンを組むことになりますが、退職金は支給されないといいます。FPのたけやきみこ氏がお答えします。

現在、賃貸住まいで、実家は両親ともおりません。住宅を購入するか、このまま賃貸でいくか迷っています。定年は60歳です。その後もなんらかの形で働いていく予定ですが、勤務先は未定の状態です。退職金はありません。自分自身の年金は65歳から年100万円程度の予定です。65歳までは年間100万円程の遺族年金が支給(上記手取り金額に合算)されるので、パート程度の働きで大丈夫でしょうか。また、現在の賃貸マンションの家賃は8万円。今後、3000万円ほどのマンションに頭金1000万円ほど入れて購入しようかと考えていますが、問題ないでしょうか。もしくは、定年後に1人で住む小さなマンションを購入した方がいいのでしょうか。子供はあと1年で大学を卒業し、就職する予定です。


〈相談者プロフィール〉
・女性、51歳、夫と死別、子供1人(大学4年生)
・職業:会社員
・居住形態:賃貸
・手取りの世帯月収:28万円
・毎月の支出目安:24万円
・貯金:1200万円
・投資:800万円
・居住地:東京都


たけや: お子様の独り立ちまであともう少しです。大学の学費や生活費の工面はまもなくなくなります。これからは、ご自身のことをちゃんと考えることができる時期です。

生きていくうえで住まいは不可欠ですし、かかるコストも結構大きいものです。一生賃貸で暮らすのか、持ち家を所有して家賃への不安を取り除くのか、よく考えて決めてください。まずは、ご相談の内容に沿って回答をさせていただきます。

現金収入が得られるうちは働く

60歳定年後は、再雇用か、新しい就職先を探して、ご自身の老齢年金の受給が始まるまでは、働き方を緩めずに就労されることをおすすめします。現在は手取りベースで年間336万円の収入がございます。このほか、遺族年金を100万円受け取っていらっしゃるという認識でおります。

支出は給与収入の範囲で収まっています。お子様の教育費用を遺族年金から工面されている可能性もあるかと察しました。そうであっても、お子様の教育費用はあと1年です。それ以降(定年まで)は、遺族年金の年間100万円が丸々残ります。

65歳まで就労するにしても、定年後の収入は定年前よりもかなりダウンすることが予想されます。現在の年間手取り額336万円から約半分程度の170万~200万円に収入が落ちると仮定して、住宅ローンの検討をしてみてはいかがでしょうか。

ご相談者様の考えていらっしゃるパート程度の働きで得られる収入はいくらなのか、具体的な提示はございませんでしたが、「定年後はいくら収入があれば安心か」は、この後に記述しております住宅ローンに関する内容を参考にしていただいて判断いただければ幸いです。