はじめに
収支を把握して、貯蓄額を決める
貯蓄をするには、まず現状を知ることが大切。そこで、いくらの収入があって、どのくらいのペースでいくらのお金を使っているのかを、メインバンクの通帳や取引履歴で確認しましょう。
なぜなら、収支が正確に把握できなければ、貯蓄額を決めることができないからです。
収入から生活費などの支出をして、余った分を貯蓄しようと思っても、なかなかうまくいきません。お金は手元にあれば使ってしまうものですし、引き出しやすいメインバンクの口座にあれば財布のヒモも緩くなってしまいがち。
そこで、自分がいくらの支出をしているか、節約できるところはないか、と考えて貯蓄の金額を決めましょう。そして、貯蓄分は給料が入ったらすぐに貯めるための口座に移します。
貯蓄額は、決して無理な金額を設定せず、ちょっと頑張れば達成できる目標にします。多すぎる貯蓄金額を給料から差し引いても、結局は生活費などが足りなくなって、貯蓄を取り崩すことになってしまいます。
貯蓄の取り崩しを日常的にしていると、「貯蓄分をしっかり確保しよう」という意識が薄くなり、支出をコントロールしにくくなってしまいます。
貯めるための口座は、ネット銀行を選ぶ
貯蓄額を決めたら、毎月の給料から各種支払いをする前に、貯めるための口座に移します。勤務先に、「社内預金」や「財形貯蓄」の制度があれば、積極的に利用しましょう。これらの貯蓄分は給与天引きされますので、最も確実な先取り貯蓄になります。
これらの制度がなくても、同様の仕組みは自分で作ることができます。
ネット銀行の自動入金サービスを利用すれば、毎月決まった日に、指定の金額を自分名義の他行口座から無料で入金できます。設定しておくことで、自動的にお金を振り分けられますので、わざわざメインバンクの口座から貯蓄分を引き出して、貯蓄用口座に入金する手間をかけなくてすみます。
では、主な銀行のサービスを比べてみましょう。金利は2019年5月現在のものです。
■住信SBIネット銀行「定額自動入金」
他行口座から毎月5日または27日に引落とし、引落とし日の4営業日後に住信SBIネット銀行へ入金されます。金額は、1万円以上、1000円単位で設定できます。
定額自動入金サービスを利用すると、「スマプロポイント」が30ポイント貯まり、500ポイント以上になると、1ポイント=1円で現金に交換することも可能です。
普通預金金利は0.001%ですが、SBI証券と連携したSBIハイブリッド預金にすれば、0.01%と10倍になります。
■ソニー銀行 「おまかせ入金サービス」
他行口座から毎月5日または27日に引落とし、引落とし日の4営業日後に入金されます。金額は、1万円以上、1000円単位。ソニー銀行では外貨預金ができます。外国のATMで現地通貨を引き出せるなどのサービスがありますので、海外によく行く人には特にオススメです。
円普通預金金利は0.001%、積み立て定期預金(1年)は0.05%です。
■イオン銀行 「自動入金サービス」
他行口座から毎月6日または23日に引落とし、引落とし日の5営業日後に入金されます。入金日までの日数が住信SBIネット銀行やソニー銀行よりも1日長くなっています。金額は、1万円以上、1000円単位。
キャッシュカード、クレジットカード、電子マネー(WAON)がひとつになった「イオンカードセレクト」を作るだけでも、普通預金の金利が0.03%になり、利用状況に応じて最大0.15%になります。
自動入金サービスは、他にもじぶん銀行、セブン銀行などにもあります。サービスを比較して、自分に合ったところを選びましょう。