はじめに

1次情報で得られる利益とは?

私は不動産投資をしている社長から、「代々続いた法律事務所の物件が溜池山王に出た。事情があって未公開となるので、よかったら君に紹介するよ」と言われたことがあります。

この物件、事務所の経営者が亡くなってしまい、奥さんが引き継ぐことになったのです。しかし、奥さんは知識も経験もないので、引き続き経営することはできませんでした。しかし、売却にあたって一般公開して、公の目に触れると、亡くなった夫の親戚関係で面倒なことになってしまうため、かなり割安で未公開販売するに至ったのです。

結局、私はこの物件の購入はしませんでしたが、その物件は他の社長さんが買っていきました。もちろん、最後まで一般公開されることがなかったのは、いうまでもありません。こうした市場に出回らない投資案件は1次情報にあたるのです。

ビジネスの世界は言わずもがな、投資の世界では「お金になる情報は、お金持ちの人の間で共有されている」というのが真実なのです。お金持ち同士で相手を得させ、信頼関係を醸成するアイテムとして有益な情報が取引されています。

一方で、こうした1次情報には架空の投資話も含まれるなど、多分にリスクを抱えている点には注意が必要です。今回ご紹介した事例は、あくまでも1次情報の有用性をお伝えするためのものです。ご自身がこうした投資話に接した際は、情報の入念な精査を行ったうえで、ご自身の許容できるリスクの範囲内で判断してください。

情報の価値の本質は、誰も知らないことを自分が知っていることにあります。お金持ちの人ほど、情報やスキル、ノウハウを人から買っているのです。それにより、彼らは他の人がアクセスできない1次情報や、スキル・ノウハウを最短最速で得ることにより、ますます稼ぐという好循環を作っているのです。


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