はじめに

「人工知能が世の中から仕事を奪う」という話題がたびたび取り沙汰されるようになりました。多くの人は、「人工知能は脅威の対象で、諸手を挙げて喜ぶべきものではない」という畏怖の念を抱いているように思います。

実のところ、人工知能に関して、正しい理解をしている人は多くありません。そこで、いち早く人工知能の特性を理解し、自分のビジネスに取り入れることのできた人が成功している、という話をしたいと思います。


デキる人は独学をしている

筆者と付き合いのある年収億超えの社長や投資家の中に、特定の教師をつけて手取り足取り教わっている人はいません。稼ぐ人は基本的に独学で取り組んでいます。

誤解のないように付け加えておくと、「独学」といっても情報収集からスキル、ノウハウまで、そのすべてを独力で得ているわけではありません。情報やスキルは、知っている人、デキる人から学んだままを取り入れるのが最短・最速で大きな結果を得られますから、すべてを自分で、というわけではありません。

情報やスキル、ノウハウは必要に応じて購入をします。しかし、一度必要なものを得たら、その後は独力で学びながらビジネスチャンスを開拓、成果を挙げることをしているというわけです。

そもそそも起業家はフロンティアスピリットを持ち、未開の地を開拓する気概がなければ務まりません。特に金融やIT、人工知能やブロックチェーン技術などの世界は日々すごいスピードで変化をしていますから、大学などで体系的にまとめて学ぼうとする段階では、すでに情報が陳腐化していることが少なくありません。

ですので、必要な能力を身につけたら、後は先頭に立って日々独学で猛烈に開拓することでビジネスチャンスを得る、という思考がものすごく重要なのです。

独学で最強になったアルファ碁ゼロ

以前、「アルファ碁ゼロ」というグーグルの開発した人工知能が、囲碁の世界で人間を超えたことが話題になりました。それまでの囲碁の世界における「人間vsコンピュータ」といえば、多くの指し手をインプットしたコンピュータとの戦いを指していました。

しかし、アルファ碁ゼロはあらかじめ膨大な指し手をインプットしたのではなく、教師をつけない「独学」のみで強くなっていきました。教わったのは、囲碁の基本的なルールだけです。

最低限の囲碁のルールしか教わっていないので、最初の頃はでたらめな打ち方ばかりで、負けに負けていました。しかし、自己学習を続けたアルファ碁ゼロは、学習を始めてわずか3日後には、対局パターンの詰まった「アルファ碁」を相手に100戦無敗となり、40日後には、人間の囲碁の達人を倒した「アルファ碁マスター」を圧倒するレベルになりました。

目指すべきゴールと最低限のルールのみを教えられた人工知能が、失敗を重ねて最強の強さを獲得してしまったのです。