はじめに
そういえば、昨年頃から、雑誌やテレビで羊肉特集が組まれたり、ラムやマトンを看板にする料理店が目立ったりするようになった気がしませんか。実は今、第3次羊肉ブームが来ているそうです。
今回のブームはどんな展開を見せていて、これまでのブームとどこが違うのか。盛り上がりの現場を取材しました。
羊肉好きが集まった謎の会合
5月19日、都内のレストランに集まったのは約100人の羊肉ファン。店内では、ラムの生春巻きやラムキーマスープカレー、羊ダシのお椀など、さまざまな趣向を凝らした羊肉料理が振る舞われました。
羊肉好きが集まったこの会合は、4月に講談社から出版された、ある書籍の出版記念パーティー。書籍のタイトルは『星付き&予約が取れない店のシェフが教える かんたん 家庭で作るおいしい羊肉料理』(税別1500円)です。
ミシュラン1つ星のフレンチ「アジュール フォーティーファイブ」や、「南方中華料理 南三」、居酒屋「ろっかん」などのシェフが、家庭にある食材や調味料を使って簡単な手順でできる羊肉料理45レシピを掲載しています。
羊好きたちが集まった出版パーティ
羊のポトフやワイン煮込みという洋食から、ラムチョップの唐辛子炒めなどの中華・エスニックのほか、羊おでん、ラムじゃがなどの和食も……。どれも簡単ながら、羊肉特有の香りやダシ、うま味を生かしたレシピだそうです。
プロのレシピ以外にも、羊好きの一般家庭のレシピも登場。ラムソーセージやエスニックラム煮込みなど、実際に一般家庭で作られている料理に、パーティーの参加者は舌鼓を打ちました。
参加した女性いわく、「最初は羊の独特の香りが嫌いだったが、いつの間にか大好きになった。羊は苦手という人もいるが、もっとおいしさが広まれば……」。スーパーやデパートで羊肉を購入し、自宅でも調理するそうで、「もっとレパートリーを広げたい」と張り切っていました。