私が子供の頃、5月には親せきや近所の人が集まって田植えをしました。皆で休憩の時に食べるごはんがとっても美味しくて、風景と共に忘れられない思い出となっています。
腰掛けたあぜ道の、足元を流れる小川の水は冷たくキラキラ透き通っていました。その水で野菜や飲み物を冷やすのですが、その時食べたトマトの甘くて美味しい味は、大人になった今でもキラキラと鮮明に心に生き続けています。
露地栽培のトマトは夏に多く収穫されますが、実はトマトの味わいが最も良くなるのは初夏と秋。これは、本来トマトは高温多湿に向いていない為なのです。今では通年出回っているトマトですが、本当に美味しい時期にこそ味わって頂きたい。
美味しい記憶は、食べた時の風景も一緒にその人の未来へと繋がって行くはずです。