はじめに

最近よく見かける"衣類乾燥除湿機"は普通の"除湿機"と何が違うの?

通常の除湿機がお部屋の湿気を下げることに特化した商品なのに対して、衣類を乾燥させるための専用機能も搭載されているのが"衣類乾燥除湿機"です。エアコンの弱冷房除湿方式と同じ「コンプレッサー方式」と、"ゼオライト"という乾燥剤を使って除湿する「デシカント方式」、さらに両者の方式を融合させた「ハイブリッド方式」があります。

「コンプレッサー方式」は消費電力が少なく夏場に本領を発揮しますが、冬場になると除湿能力は低下します。また、作動音も大きく感じるでしょう。

逆に「デシカント方式」は、ヒーターを使うため消費電力が多くなり、部屋の温度も少し上昇してしまうため夏場は不向きでしょう。

「ハイブリッド方式」は両者のメリットを最大限に発揮します。デメリットは本体が大きく、高価なところでしょう。

"衣類乾燥除湿機"を買う際の注意点

購入の際に方式によって異なる特性を考慮することが大事です。家族が多く、大量の洗濯物を短時間で乾かしたいという家庭には「ハイブリッド方式」がお勧めです。

洗濯物が少ない家庭なら「デシカント方式」を、何よりも省エネを最優先したいという家庭には「コンプレッサー方式」が良いでしょう。また、カタログなどに記載されている除湿可能面積を目安にして、スペックを選択することも失敗しない秘訣かと思います。

洗濯機に別付でついている乾燥機の効果は?注意点は?

洗濯機の上部などに設置されている"衣類乾燥機"は、洗濯が終了したらそのまま放り込むだけ。洗濯物を干す手間がないのでとても楽です。また、衣類だけでなく、毛布専用の乾燥機能や、熱に弱い繊維を保護する乾燥機能などが搭載されている場合もあります。

また、"衣類乾燥機"には「ガス式」と「電気式」があります。「ガス式」は、コインランドリーで乾かしたかのようなフワフワ感と、圧倒的な速乾が可能ですが、ランニングコストが電気式より高くなるでしょう。

「電気式」は熱量が少ないため速乾は難しいですが、設置工事も不要でランニングコストはガス式よりも低めでしょう。また、「ガス式」「電気式」共に言えることですが、油分の付着した衣類やポリプロピレン繊維の衣類は火災の原因となるため取り扱うことができません。

衣類を乾かすのに特化した"衣類乾燥除湿機"は持っていなくとも、浴室の乾燥機能や、エアコンの除湿機能などは装備しているお宅も多いかと思います。今ある家電の機能を再度見直し、上記を参考により効果的な使い方をするようにしましょう。

それでも厳しい、とにかく洗濯物が多い!という家庭は"衣類乾燥除湿機"や、洗濯機に別付する"乾燥機"の購入を検討してみるのも良いかもしれません。

(構成/青山ネムリ)

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