はじめに
出産後を想定し、夫の収入だけで生活をしてみる
支出の割合を見ていくと収入の約22%を貯蓄に回せていますので、これは立派です。お小遣いは6万円。夫婦2人分ですので納得はいくのですが、若干多めですね。まずはお小遣い額を夫婦で1万円減らし、貯蓄にまわすようにしましょう。
現在は夫婦2人の生活ですが、今から子供が誕生したことを想定し、夫の収入だけで生活をしてみてください。あらかじめ体験していくことで、何が無駄なのか、何が節約できるのかが自ずと明らかになっていきますよ。
子供は2人目以降にこそ手厚い保障を
また、お子さんを授かったタイミングで、ぜひ行っていただきたいのが保険の見直しです。夫婦それぞれの保障に過不足はないのかを見極め、新たに学資保険の加入を検討することをおすすめします。
貯蓄があれば保険は要らないという人もいますが、学資保険の返戻率は、預貯金に比べて現在もなお高い利回りを維持しています。他の貯蓄と別建てで管理できるので学費を確保しやすくなりますし、うっかり使ってしまったということも防げます。
一般的に子供が2人以上いる場合、第一子に比べて第二子以降の学資保険金額が低くなる傾向にあります。第一子の教育費の不足分は貯蓄でカバーすることができますが、第二子以降は貯蓄が底をついてしまう可能性も否定できません。学資保険に加入する場合には、後から生まれた子にこそ手厚い保障をつけておくと、万一のときにも慌てずにすみます。
教育費がかからないうちが“貯めどき”
現在の貯蓄額は700万円ですので、子供の教育費だけを考えると、国公立に進学する場合には300万円強を貯めれば良い計算です。
とはいえ、実生活はそんなに簡単ではありません。
子供が小さいときこそ“貯めどき”と言われています。教育費がかからないうちに、できるだけ多くのお金を貯める必要があります。可能であれば700万円、もしくは500万円程度は将来に備えて切り崩さずに維持できるよう、生活そのものを見直すことも必要です。
子供にかかるお金は年々上昇傾向にあります。奥様は10年後に復帰を想定とのことですが、働き方にもよるものの10年のブランクは、スムーズな復帰を妨げることも考えられます。年々上昇する教育費に備えるためにも、ある程度子育てが落ち着いたタイミングで、本格復帰の前に週末だけでもアルバイト等で働いて、収入を得ながら社会生活に慣れていくことをおすすめします。
働き方に合わせて、マネープランも定期的に見直しを
金融商品は数多くありますが、教育費が必要になるタイミングは決まっています。元本保証もしくは元本保証に近い金融商品をメインにして運用。奥様が本格復帰するまでは、子供の教育費を集中的に貯蓄し、本格復帰した後には教育費とともに将来に備えての貯蓄をスタートする必要があります。余裕があれば適宜住宅ローンの繰り上げ返済をし、返済総額を減らす工夫も行うとさらに良いですね。
社会保障制度や各人の働き方等も日々変化しています。定期的にライフプランの見直しをし、その時々にあった貯蓄方法、運用方法を見極めていくことが大切です。
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