はじめに

家族構成が変わると、やりくりが難しくなる場合も

今のところ、よく貯めることができていると思います。家族構成が変わらず、生活にかかるお金が変わらなければ、ある程度お母様を支えていくことは可能だろうと思います。

ただ今後、新たなご家族ができて、さらにお子さんを育てていくとなると、教育費がかかったり、マイホームを購入しようと思ったりと、お金のかかるイベントが多くなるでしょう。現状では毎月10万円の貯蓄を捻出できていますが、今後もそれを維持した暮らし方ができるのか、大きく資産を減らすライフイベントはないかなどをよく考えてみましょう。それが、お母様をサポートしながら、家族も満足する暮らしをするために必要なことだと思います。

具体的に、どういう暮らしになると資産状況がどのように変化するかなどは、一度ライフプラン表を引いて確認するとよいでしょう。弊社でも希望によりライフプランを引いていますが、意外と予測しなかった状況になる場合もあり、どういう時期に支出を見直すと良いのか、備えるにはどうするべきかが見えてきます。

人気のドル建て貯蓄型保険、リスクが高い?

貯蓄目的でドル建ての保険を利用している人は多いですよね。日本円よりも高い金利で運用するので、貯蓄性としては有利に思えますし、予定利率が高いことも魅力に感じます。お金が増えて戻るというようなイメージを持ちますが、デメリットもあります。

一番のデメリットは、為替変動の影響を受けることといえるでしょう。円高になると円に戻した外貨は、本来貯まっているはずの金額よりも少なくなってしまいます。しかも、外貨から円に戻すときには手数料もかかります。為替は株式よりも予想が立てにくく、株式よりも危険だという人もいるくらいです。しかも、単一の通貨に換えているので、リスクが大きいともいえます。

とはいえ、満期を待たずに中途解約することもまた損失に繋がりやすいので、このまま満期まで支払い続けるのか、支払いはやめて満期まで保有するのか、解約するのかなど、商品の内容や状況に応じ、一番損失やリスクが少ない対処を検討した方が良いと思います。

外貨建ての保険はわかりにくいということも特徴です。保険会社の方に聞いても良い話ししか聞けない可能性がありますから、中立な立場のFPなどに、保険証券など契約内容がわかるものを持って、相談に行ってみてはいかがでしょうか。

また、保険とは別にご自分の老後のために積立投資を始めることも良いでしょう。iDeCoやつみたてNISAなどの非課税制度を活用しても良いと思います。ぜひ検討してみてください。

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