はじめに
200万円超えでも納得
さあ、ここから実車レポートに移ります。
まずは最新機能を試そうと、車を受け取るとすぐに首都高速に上がり、「プロパイロット」のスイッチをオン。ボタン操作ひとつで行えるため使い勝手は実に簡単。ステアリングを握っていれば、同一車線内であればアクセル操作や、ハンドル操作もなく、ほぼ自動運転の感覚なのですが、あくまでもプロパイロットは“運転支援レベル”の技術です。自動運転ではありませんから注意を怠ってはいけません。その使い勝手はリーフやセレナなどの上級車種とほぼ同じ。「軽もここまで来たか」と思わず唸ってしまうほどの仕上がりです。
この安全機能に守られていると言う安心感を実際に一般道で試乗しながら、 思い浮かべると技術的な進化と企業の努力に、ちっとした感動さえ覚えました。おまけに日産が「スマートシンプルハイブリッド」と呼ぶ、システムのおかげでアイドリングストップからの走り出しが非常にスムーズに行われることに感心すると同時に、もちろん燃費向上にも役立つことを考えると、もはや“凄い”と言うしかありません。
フロントタイヤとリアタイヤの間、ホイールベースは先代モデルより65mm延長されました。そのおかげで足下の広さなどはプレミアムカー並みを確保されています
またプラットフォームを一新したことでもいくつかの高評価を得ることになりました。おかげでエンジンルームを縮小でき、ホイールベース(前輪と後輪の長さ)を旧型より65mm長く確保できたのです。これによって前後への揺れが軽減され、乗り心地がゆったりとします。さらに室内スペースが拡大することで、後席のニールーム(膝周辺の空間)が前後に70mm、荷室長が135mmと、それぞれ拡大できています。ボディ外寸がすでに軽自動車規格ギリギリのところまで拡大されている最近の軽自動車にとって、このキャビンの拡大は、まさに乾いたタオルをさらに絞るような努力によって実現したことになります。