はじめに
扶養の認定条件は健康保険組合で確認を!
扶養の認定条件は健康保険組合ごとに独自で定められています。所属している健康保険組合のホームページをチェックしたり、健康保険証などに記載されている電話番号から問い合わせたりして、正確な認定条件を確認しましょう。
特に継続的に事業収入や資産運用による収入が発生している人は、最終的には健康保険組合の判断となるため、直接連絡して確認するのが確実です。
もしも扶養から外れたら?国民健康保険・国民年金の場合
もし扶養から外れることとなったら、自分で健康保険や国民年金に加入する必要があります。国民健康保険と国民年金の場合は、お住いの自治体で加入手続きができます。国民健康保険の保険料はお住いの地域や年収、年齢などによって差がありますが、年収130万円ならおおむね月額1万円前後が目安となります。そして、国民年金の保険料は月額1万6,410円、年額では19万6,920円です(令和元年度の場合)。
合計すると1年間で30万円程度の保険料となるでしょう。そのため、年収がおよそ160万円を超えるまでは扶養内で働いていたほうが手元に残るお金は多くなります。
できれば勤務先の社会保険に加入したい理由とは?
国民健康保険や国民年金への加入手続きを始める前に、妻自身の勤務先の社会保険に加入できないかを確認することも大切です。勤務先の規模や所定労働時間によっては、年収106万円以上から加入することができます。
勤務先の社会保険に加入できれば、健康保険料や厚生年金保険料の半分は勤務先が負担してくれるため、保険料の自己負担は少なくてすみます。さらに、国民健康保険や国民年金に比べて保障内容が充実しているのも嬉しい点です。
<勤務先で社会保険に加入する魅力>
・社会保険料の自己負担額が少ない
・病気などで休業する際は傷病手当金が受給できる
・老後に受給できる年金額が増える
・障害年金や遺族年金の受給条件が幅広く、金額も多い
扶養内や社会保険への加入にはこだわりすぎなくても良い
お金のことに着目すると、「扶養内で働く」もしくは「勤務先の社会保険に加入して働く」という2つの選択肢が魅力的に見えがちです。しかし、人生が幸せかどうかはお金だけでなく、仕事の内容や職場環境、家庭との両立のしやすさなども大きく影響します。
社会保険料は配偶者がいなければ自分で負担していたはずのものですし、最低賃金の値上がりや扶養制度の改定が進めば、今後は今よりも扶養内に抑えて働くことが難しくなる可能性もあります。扶養内であることにはこだわりすぎず、3年後や5年後などの少し未来を想像して、自分がベストだと思える働き方を目指していきましょう。