ゴールデン街に吸い寄せられる

では、結局、途方組はどうするのでしょうか? お遊びを諦めるのでしょうか? あるいはリスク覚悟で客引きに頼ってみるのでしょうか? 彼らに尋ねると、大半がこう答えてくれます。

「Anyway, I will go to GOLDEN GAI.」(とりあえず、ゴールデン街にでも行ってみる)  

ガイドブックに載っているからというのがその理由らしいですが、ご存知の通り「ゴールデン街」は細い路地にバーが並んでいます、情緒こそありますが、お遊びスポットはありません、言わば単なる雰囲気のいい飲み屋です。つまり途方組の大半が「つまんない」と思いながら“お遊びを諦める”わけです。  

ゴールデン街

ならばと、そんな彼らの行き着く先に目を向けてみましょう。

ゴールデン街は、今や外国人観光客のメッカです。国籍としてはアジア系よりも欧米系が主流で、1階のバーなどはだいたいどこも、日本人客よりも欧米系観光客のほうが多いような状況です。

対してバー側はもちろん、インバウンド対策に必死です。英語バージョンのメニューを用意したり、日本特有の料金システム「チャージ」を廃止したり。かつては、ゴールデン街の店主たちが欲しがるバイトスタッフと言えば“おっさん客にウケそうな気立てのいい若い女性”でしたが、現在はそれが“英語がしゃべれる人間(男女問わず)”になっています。

そんな対策が奏功してか、毎晩、ゴールデン街は、外国人たちで大賑わい。飲み屋街の入り口にあるバー「チャンピオン」などでは、朝方まで英語のカラオケが響いています。

人種によって目的地に違いもありますが、多く訪れる外国人観光客の「定番コース」は、現状ではこの程度です。

政府の「ビジット・ジャパン・キャンペーン」は、2020年の目標人数4,000万、2030年の目標人数6,000万を掲げています。今後、歌舞伎町にはさらに外国人観光客が増えていくはずです。歓楽街に何を求めるかは人それぞれでしょうが、「期待外れだった」と帰っていく訪日観光客への対策を、少し考えたほうがよいのかもしれません。