子育て

長時間、塾で過ごすのはかわいそう?中学受験のリアル

数字から読み解く中学受験:連載第12回

中学受験に関する数字を森上教育研究所の高橋真実さん(タカさん)と森上展安さん(モリさん)に解説いただく本連載。

中学受験といえば、その生活の中心となるのは塾通い。まだ小学生なのにかわいそう…と思う人もいるかもしれませんが、その通塾年齢は年々、低下しているともいわれています。一体、子どもたちは1日のどれくらいを塾で過ごすのでしょうか?

今回の中学受験に関する数字…80×3×2+75×4×1


6年生の1週間の授業数、80分/コマ×3コマ×2日+75分/コマ×4コマ×1日

<タカの目>(高橋真実)

中学受験と聞いて、皆さんはどんなことを思い浮かべるでしょうか。夜遅く塾バッグを背負って帰っていく子どもたちの姿を思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回の数字は、塾で勉強する時間です。80分/コマ×3コマ×2日+75分/コマ×4コマ×1日。これは中学受験の大手塾の1つであるサピックスの6年生1週間の時間割です。

このうち、1コマ80分の2日間は平常授業、1コマ75分の1日は土曜日に行われる志望校別の授業になります。受験が近づく後期はさらに1日増えます。他の大手塾でも日数の違いはあるものの、塾で学ぶトータル時間は概ね同じようになります。

さらに、塾に加えて家庭教師についたり、個別指導教室に通ったりするケースもあります。

大手塾の中学受験のためのコースは、小学校4年生から入塾するのが一般的です。受験率が回復している首都圏においては、地域によっては入塾希望者が増加し、低学年向けのコース、すなわち小学校1年生や2年生から塾に通って4年生からの本格的な受験対策のためのクラスの席を確保するといったケースもあるようです。

以前はこうした集団塾に通って受験対策をするお子さんが多かったのですが、最近は個別指導の塾に通って受験に備えるお子さんも増えていると聞きます。

また、昨今は公立中高一貫校が行う適性検査型入試に備えることを主眼とする塾もあり、塾も細分化していると言えます。

塾が負担の子もいれば、塾に救われる子もいる

通塾は学校が終わったあとの時間ですから、6年生の授業が終わるのは夜9時ごろになるところが多いようです。こうした生活に対して批判的な意見もあり、そこまでして勉強漬けにさせたくないという思いから中学受験を選択しないというご家庭も少なくありません。

塾によって宿題の量も様々で、中には夜中まで宿題が終わらず、親子で泣きそうになったという苦い経験を持つご家庭もあります。一方で、「塾で学んだことが次につながる学力の基盤となった」といった、効果を実感する声も聞かれます。

小学校で自分の居場所が見つけられず、塾が大切なクラブ活動のようだったというお子さんもいて、塾の先生や一緒に学んだ仲間と後々まで交流を続けているケースもあります。

教育、入試ともに変化していく中、中学受験の塾もこれから変化していくのでしょうか。

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