はじめに

「資産を100万円分持っている」という2人がいるとします。堅実なA子ちゃんは「現金」を100万円持っていて、商売人のB男くんは「現金」5万円に加えて「商品」在庫を95万円分持っています。2人とも保有資産は100万円と同じですが、財務的に見ると、A子ちゃんの方がはるかに健全です。B男くんの場合は、商品を売らないと現金にならないですからねー。

このように、一口に資産といっても、なんの資産を持っているかで中身が全然違うんです。今回は、財務の基本中の基本、「資産」とはいったい何なのか、その中身について見ていきますよー。ザ・フライ井村のLet'sカブトク!


「資産」とは何ぞや??

一般的に資産って言ったら何を思い浮かべますか?持ち家、車、お金、はたまたお金が入っていた財布も資産の一部です。会計上もこれらは資産に分類されますが、さらに、工場やそこにある機械、在庫である商品、さらに形のないソフトウェアも資産なんです。

大胆に言えば、「金目のモノ」はすべて資産(太字)と考えていいかもしれません。あくまで持論ですが(笑)。そして、資産の種類は多岐に渡りますので、分かりやすいように2つに分類されています。

資産は、「流動資産」と「固定資産」に分けられる!

資産 流動資産
固定資産

流動資産とは、すぐ(1年以内)に現金化できる資産のことで、固定資産とは、逆にすぐに現金化できない資産のことです。換金のしやすさで分けられているんですねー。ちょっと詳しく見ていくと・・・。

ほぼ現金!換金しやすいのが「流動資産」!

1年以内に換金できる現金に近い資産が流動資産です。増えたり減ったり流動的だから流動資産って言うんですねーふむふむ。

代表的な項目は…。

  • 現金及び預金
  • 受取手形及び売掛金:後払い、いわゆる「ツケ」での売り上げ(後ほど現金になる)
  • 商品及び製品:これから販売する予定の商品在庫

商品在庫も流動資産なのが注意点ですね。

土地建物など、すぐに現金化できないのが「固定資産」!

買ったり売ったりがあんまりなく、固定的に保有している資産が固定資産です。固定資産はさらに3つの資産に分けられます。

固定資産 有形固定資産
無形固定資産
投資その他の資産
  • 有形固定資産:読んで字のごとく、形ある固定資産がこれにあたります。自社ビルなどの「建物」、「土地」、工場の設備などの「機械装置」などです。
  • 無形固定資産:「ソフトウェア」や、特許なんかもこれにあたります。
  • 投資その他の資産:「投資有価証券」など、1年以上保有する予定のある投資資産です。

以上が代表的な資産になります。これらの資産をどう見たらいいのか、その勘所は・・。

やっぱり大事なのは「現金」!

従業員のお給料や商品・原材料の仕入れなど、運転資金にはやっぱり現金が欠かせません。いくら土地建物や商品在庫の資産をたくさん持っていても、現金が足らなくなったら、経営に支障をきたしかねませんからね。

資産の項目で、現金同等物を簡単に表しているのが「流動資産」です。より正確には、「流動資産」から「商品在庫」を引いたものが「現金及び現金同等物」(太字)と考えていいと思います。

冒頭のB男くんのように資産が商品在庫ばかりの人より、現金たくさんのA子ちゃんの方が財務的にはやっぱり健全だっていうことですね。

資産が分かったところで、次回は、借金にあたる「負債」と、大事な大事な「純資産」について見ていきます。

最後に一言。

あなたが食べているのは本当に「アイスクリーム」ですか?乳成分が少ない「アイスミルク」もしくは「ラクトアイス」じゃないですか?
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

※情報に間違いがある可能性がありますので、必ずご自身でご確認し、投資判断は自己責任でお願いいたします。

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