はじめに

ペット保険や動物病院の診療費、火葬料に消費税はかかるの?

消費税法では非課税となる取引が定められています。その中でペットに関わりがあるのが、「預貯金の利子及び保険料を対価とする役務の提供等」「社会保険医療の給付等」「火葬料や埋葬料を対価とする役務の提供」 です。

・ペット保険の保険料は非課税
ペット保険は「保険料を対価とする役務の提供」に該当し、損害保険の扱いになります。したがって保険料は非課税となります。ただし、ペット保険で補償する診療費や薬については課税対象となるため、保険会社にとっては保険金支払いが増えることになります。そのため、今後保険料が値上がりする可能性がないとも言い切れません。

・診療費は増税、医療費控除は受けられない
「社会保険医療の給付等」に動物病院の診療費は含まれるのでしょうか?医療給付は健康保険法、国民健康保険法などによる医療、労災保険、自賠責保険の対象となる医療などと定められています。つまり、動物の医療給付は含まれないため、課税され増税となります。

また、年間の医療費が10万円(その年の総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%の金額)以上かかった場合、医療費控除と言われる控除を受けることができます。

確定申告をすることで所得税が還付されるのはご存じかと思いますが、ペットの医療費を合算することはできるのでしょうか?国税庁のHPで医療費控除については「自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合」と定められています。

ペットは生計を一つにする大切な家族ですが、法律上の親族には該当しないため医療費控除を受けることはできないのです。

・火葬料
「火葬料や埋葬料を対価とする役務の提供」にペットの火葬用などは含まれないため課税対象で増税となります。ちなみに昨年愛犬を看取った際に筆者も利用したのですが、千葉県市川市ではペットが亡くなった場合、動物専用の炉で火葬し、希望すれば遺骨の引き取りもできる市民向けサービスがあります。

自身で持ち込んだ場合は2,000円に消費税が加算されます。 民営のペット葬儀会社を利用した場合は数倍以上の料金になるようですから増税の影響は大きくなるでしょう。

以上、消費税増税によるペット関連費への影響をみてきました。一言でペットといっても、犬や猫、ウサギなど動物の種類によってかかる費用、また、飼い主によってもかける費用はさまざまでしょう。

その中で、"ポイント還元制度を上手に利用して増税の影響を抑えることが可能"ということは覚えておいていただきたいと思います。対象店舗については店頭のポスターや地図アプリ、ホームページから検索できますので、この機会に調べてみてはいかがでしょうか。

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