はじめに

まずは「保険の見直し」と「自分への投資」に手をつけて

保険料0.2万円から推察すると、おそらく共済等の掛け捨てタイプの医療保険に加入しているのでは?

現状はこの保険で問題はないのかもしれませんが、共済等の掛け捨てタイプの保険は一定の年齢になると加入しつづけることが難しいタイプのものがあります。

現状、独身ということなのですが、職員向けの福利厚生等を鑑みながら、新たにガン保険や先進医療をカバーする保険等を含む医療保険に加入しても良いかもしれません。目安としては既存の保障とあわせて、入院日額として8000円程度の確保を目指しておくと良いですね。

趣味等のやりたいこと、自分への投資として1万円。新たに医療保険に加入することを想定して保険料を5000円上乗せするとして、今の貯金額から1.5万円は別管理で確保することをおすすめします。

やみくもな準備は危険! 介護費用の考え方

さて、介護について考えていきましょう。

ご両親の介護費用は自分で準備したいと考えていらっしゃる相談者様。とはいえ、やみくもに準備することは危険です。

そのために必要なことは、お金をどのように捻出するのかということです。介護の相談を受けた際に必ず申し上げるのが、「まず使うべきは介護される人のお金から使い、不足になっている分を子供が賄う」という方法です。

いただいたプロフィールからでは分からないのですが、他に兄弟姉妹がいる場合、そうすることで介護されるご本人にとって正当な使い道となりますし、お金が減った理由が明確に分かるため、万一のときに揉めにくくなります。

介護に必要なお金はいくら?

ご存知のように介護にかかるお金といっても、介護の度合いによってかかる費用は変ってきます。とはいえ公的介護保険に加入していることで、個人の負担額は実費の1割もしくは2割で済みます。1割負担の限度額は、要介護度5で1ヵ月あたり36,065円です。

グラフ1

その他、介護保険で賄えないこともありますし、ご両親が同時に要介護状態になることは考えにくいので、基本的に普通に生活することになります。

そう考えると、介護に必要なお金だけでなく、通常の生活費を基本にして、パートの収入が減った状態でいくら必要になるのかを考えていくと、より実態に近くなります。計算式にすると以下のようになります。

介護にかかるお金+生活費=必要なお金
必要なお金-年金=不足分(パート収入を含まず)

たとえばご両親2人分の介護負担金額が5万円、生活費30万円、1ヵ月あたりの夫婦の受給年金額22万円の場合です(※平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況から引用)。

上記の計算式に当てはめると以下のとおりです。

5万円+30万円=35万円
35万円-22万円=13万円
 
この例でいくと、1ヵ月で13万円。年間では156万円が不足します。10年では1560万円。20年では3120万円が不足することになります。

相談者様のご家庭ではいくら必要なのか? 計算してみてください。

このままいくと、定年退職までにいくら貯められる?

現在の支出から考えていくと、自己投資分1.5万円を差し引いた12万円を毎月貯金できることになります。定年退職が65歳であれば、あと22年間貯蓄することが可能ですね。

現状から算出すると以下のようになります。

12万円×12ヵ月×22年=3168万円
ボーナス100万円×22年=2200万円

合計で5368万円貯めることができる計算です。

借入金が488万円ありますが、現在の貯蓄額が1285万円であることを考えると、介護のためにと準備しなくても充分にお金は貯められますし、退職金は丸々手元に残すことができるのではないでしょうか?

介護は、介護を受ける場所でかかる費用が変動する

もともと堅実な家計を運営している相談者様ですので、特に問題なくご両親の介護に向き合うことができるかと思います。

しかしながら、介護は介護を受ける場所が施設等であれば、その分、費用がかかります。割安な特別養護老人ホームや老人保健施設等は入所が難しいため、民間施設に入所せざるを得ないことがあり得ることを覚えていてください。

また相談者様もまだ若く、家族構成が変わる、ライフプランが変化することも充分に考えられます。そのような場合には、今一度、シミュレーションしてお金の流れを管理。新しい生活にマッチした支出かどうか、見極めていくことを実践してください。

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