はじめに

日本には世界各国の料理のお店が数多くあって、食べたいものを何でも食べられる恵まれた環境にあります。でも、外食ばかりだとお財布にも厳しいところがあります。そこで自作してみようと思っても作り方がわからないし、材料をどこで仕入れたらいいのかわからないとなって諦めていませんか?

海外の料理といってもあまり凝ったものだと、現地の人だって作るのは大変です。さすがにお金をとるプロの領域に素人の工夫だけでは容易に踏み込めません。だけれど、‟完璧”を目指さずそれに近いもの……80%の料理だったら大抵の人にも作れちゃうのです!

それも、スーパーで買える食材で材料費を外食よりお得に済ませることもできるし、家族のために作って喜ばれたり、ホームパーティーに持ち寄ったりする楽しみもできるのです。

それでは、再現率80%だからできる、完璧じゃないけど楽しい外国ごはんレシピをお届けします。


王道タイ料理を再現しよう!

カオマンガイと聞いてピンと来る方は、タイを訪れたことがあるかタイ料理が好きな方でしょう。カオはご飯、マンはこの場合は鶏の脂、ガイは鶏を意味します。鶏肉を茹でる、もしくは蒸したスープで米を炊いて、そのご飯の上に茹でた鶏肉を乗せた料理です。

シンガポールの海南鶏飯(チキンライス)に似ていますが、カオマンガイはタオチオという味噌のような調味料をベースにしており、海南鶏飯は濃い醤油ソース、チリソース、生姜ソースの3種類が出てくることが多いです。他の東南アジア地域でも似た料理があり、いずれも日本でも人気のメニューです。

さてカオマンガイの材料で少し特殊なものは、タイ米、パクチー、バイトゥーイ、タオチオ、スイートチリソース、シーユーカオです。

パクチーは最近はスーパーで見かけるようになりました。それ以外の材料はアジア系食材店ならどれも売っていると思いますが、成城石井、カルディなどの食材店でも揃います。

東京なら大久保にアジア食材店が多いですし、タイ教育文化センターがある錦糸町もタイ食材店があります。上野のアメ横センタービル地下でも上記の全てが揃います。

それでも近所にない場合は通販で買うことができます。無理ならば身近な材料で代用しましょう。タオチオは日本の味噌に似ている大豆の調味料です。赤だしや白味噌以外なら普通の味噌で代用可能ですが、タオチオの方がかなり塩味がきついです。スイートチリソースがなければ、市販のチリソースに砂糖、にんにくを混ぜたものでも大丈夫です。

シーユーカオは薄口醤油か中国醤油で代用できます。このように味噌、薄口醤油、チリソースで代用する場合は、塩味はまろやかになるので、少し塩を足すなりして味を加減してください。

バイトゥーイはパンダンリーフとも呼ばれる葉です。省略しても構いませんが、入れる入れないで炊き上がりの香りが全く違います。うちの子供はこの香りだけで夕飯がカオマンガイということがわかるくらいです。

調味料はできれば買い揃えた方が料理の味もぼやけませんが、80%の再現率を目指すなら、調味料は日本の物でバイトゥーイがないくらいが丁度良いかもしれません。

1左からシーユーカオ、スイートチリソース、タオチオ

2揚げにんにくはタイで買いだめ

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