はじめに

SNSの利用で「ストレス」を感じている

しかし、「SNS疲れ」などといわれるように、SNSでつながり続けることによる弊害も調査結果から見えてきました。

図3はSNSの利用でストレス(いやだ、不愉快、わずらわしい、イライラする、不安に感じる)についてたずねた結果です。ストレスを感じる(「あてまはる」「どちらかといえばあてはまる」の合計)割合は、10 代、20 代の女性で5割前後と高く、40代でも4割がストレスを感じていることがわかりました。

また、SNSを利用することで「気持ちが高揚」したり、逆に「落ち込み」を感じたりすることも、女性に高い傾向にあったのです(図4)。

図3:SNS利用でストレスを感じる

出典:第一生命経済研究所,人生100年時代の「幸せ戦略」全国2万人調査からみえる多様なライフデザイン,2019年

図4:SNSの利用で感じること

出典:第一生命経済研究所,人生100年時代の「幸せ戦略」全国2万人調査からみえる多様なライフデザイン,2019年

若年女性では、SNSの利用機会が多いゆえに、やりとりする相手の反応や自分または周囲の投稿に一喜一憂しやすく、そうしたことによるストレスが蓄積しているのかもしれません。

つながることも、つながりを断つのも自分次第

SNSは自分の知りたいこと・見たいことを探しにいく能動的なツールとして、また趣味や嗜好の似た人同士が交流するツールとして、自分にとってのある種都合の良いつながりを取捨選択できます。一方で、「フォロワー」や「リツイート」「いいね」といった反応が数字で示されるために比較や評価の対象になりやすく、利用者の喜怒哀楽に影響を与えやすい側面もあります。

手軽につながることができる便利なツールだからこそ、自分は誰とどのよう関係をつくりたいのか、自分自身にとっての望ましい関係(つながり)をたまに見つめ直してみることは、SNSでの不要なストレスを抱えないための秘訣かもしれません。

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