ベルリンの壁が崩壊してから、今年で30年。統一を果たしたドイツは、旧東ドイツ地域が抱えていた低成長や高い失業率といった“負の遺産”を見事に克服し、欧州屈指の経済大国へ飛躍を遂げました。

1990年代から2000年代初頭にかけては「欧州の病人」などと揶揄される存在でしたが、ゲアハルト・シュレーダー前首相時代に大胆な労働市場改革に取り組んだことなどが奏功。後継のアンゲラ・メルケル首相の時代になって、「奇跡の回復」を実現しました。

そのドイツが今、試練に直面しています。同国の変調は欧州連合(EU)圏、ひいては世界全体の経済にも影響を及ぼしかねません。ドイツで何が起きているのでしょうか。

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