はじめに
結婚も20年となれば、お互いに「見慣れた家具」のようなもの。なければおかしいと思うのですが、あって当たり前の存在です。そんな夫婦に新しい風を吹かせることができるのか。とある夫婦がチャレンジしたのですが……。
レス生活も10年を超えて
学生時代からつきあい、卒業5年目にして一緒になったエイコさん(47歳)夫妻、今年めでたく結婚20年を迎えました。
「長男が大学生になり、次男も高校生で、すっかり手がかからなくなりました。ふたりとも自分の好きな道を見つけたようでほっとしています」
夫は会社員、エイコさんはフリーランスでWEB関係の仕事をしています。この数年、本気で仕事を格闘してきたエイコさん、順調に仕事が入ってくるようになりました。
「そうなるとあちこち出かける機会も増え、世の中にはたくさんいい男がいるのねと思うようになりました。結婚して7年くらいは家の中でできる仕事限定だったんです。私自身が子どもと一緒にいる時間をとりたかったから。その後、徐々に仕事を増やしていきました」
今はときどき出張もあります。出先で仕事関係者と食事をすることもあるし、出張先で男性とふたりで飲みにいくことも。
「そうやって外の世界を知ると、夫との関係が疎かになってきて……。そもそもセックスレスも10年を超えていましたし、仲が悪いわけじゃないけどお互いにマンネリを感じていたんです。寝室もずいぶん前から別にしていますしね」
だが、仕事が増えるにつれ、夫の態度が微妙に変わってきました。そして昨年、夫が言い出したのです。「お互いに,外で異性とデートすることを解禁にしない?」と。
「最初、私は意味がわかりませんでした。浮気を許諾制にするのか、と。そういう意味ではなかったようです。夫が言うには、『夫婦の間に新しい風を起こしたい』と。夫もセックスレスの状態をいいとは思っていない。だけどどうしてもできない。だったら外で新しい刺激をもらえばいいのではないか。あくまでもスパイスとして、と」
それでもエイコさんには理解できなかったのですが、夫はどうやら行動を起こしたようでした。