はじめに
基本は質問して答えてもらうことの繰り返し
相手にしゃべってもらう雑談のきっかけとは、ずばり「質問」です。質問して答えてもらうこと。その繰り返しこそが、アイスブレイクの基本パターンなのです。
とくに会話が苦手な人にありがちなことですが、どうしても「自分が何かしらの話をしなければならない」と思い込んでいる傾向が強いのです。
相手にしゃべってもらうことよりも、自分がしゃべることを優先してしまう。しかも口下手だったりすると言葉が出ずに焦り出す。そして沈黙になってさらに会話にならなくなる。相手の警戒心が解けないので結果も出ない。そんな人には「気軽に会話をすればいいんだよ」というアドバイスでは通用しないことも知っておいてください。
会話のきっかけに最適な質問とは?
次に質問の内容を掘り下げていきます。できるだけ効果が高くて、しかも簡単にできる質問の仕方を部下に教えたいですよね。
アイスブレイクに適した質問とは、
1.相手が答えやすい質問
2.相手がたくさんしゃべってくれる質問
です。この条件を満たしていれば、誰でも効果的なアイスブレイクが可能になります。
まず想定すべきはお客さまの頭のなかです。相手が知らないことを質問しても、理想的な答えは返ってきません。むしろ答えてくれずに黙り込んでしまうこともあります。
したがって、相手が知っていることや興味があることを聞くことが重要です。
しかし相手の頭のなかなどそう簡単にはわかりません。ましてやお互いに初対面だとしたらどうでしょう。情報ゼロの状態というのは営業ではよくあることです。
そんなときは、「相手が知っていそうな話題を使う」ことで解決できます。
たとえば、相手の身のまわりのものや、通勤路などの生活圏内のことなどを観察することで、話題を見つけられます。例をいくつか挙げてみましょう。
日本実業出版からの転載
これらに共通するのは、すべて相手サイドの話題になっていることです。
実際にアイスブレイクがうまい人は、このような話題で会話のきっかけをつくっています。常に相手やその周辺をチェックしていて、それをごく自然に使っています。
自分サイドの話ではなく相手サイドにフォーカスすることが重要です。
日本実業出版からの転載