はじめに

5.達成したときたくさんの人が喜ぶ目標にする

あなたが立てた目標を達成できたとき、あなた自身が嬉しいのは当然のことです。しかし、嬉しいのはあなただけではないはずです。ここでは、あなたの目標を達成したときに喜んでくれる人を想像し、できるだけたくさん書き出してみてください。

また、その人がなぜ目標達成を喜んでくれるのか、その理由も一緒に書き出してください。(86ページより)

自分以外のたくさんの人も喜んでくれる目標のほうが、達成できる確率が上がります。なぜなら、自分の欲ももちろん大事ですが、人は自分のためより他人のためのほうが頑張れるものだからです。また、たくさんの人を喜ばせる目標には、たくさんの人が協力してくれるからです。

三谷さんも師事したカリスマ経営者の稲盛和夫氏も、「たとえ強い願望であっても私利私欲に端を発したものは一時的には成功をもたらすかもしれないが長続きしない」と言っています。

ぜひ、あなたの成功を喜ぶ家族や恩師、友人たちの顔を想像しながら、名前を書き出してみましょう。

6.高すぎない目標にする

「ワクワクする高い目標を設定する」ことはとても重要なのですが、非現実的な目標ではモチベーションにつながりません。三谷さんは、高すぎる目標設定をしないために、目標の難易度を数値化して検証することをすすめています。

あなたが保険の営業マンで、来期の売上目標を設定しようとしているとします。たとえば今期の売上が400万円で、来期もこれまでどおり特別な努力や新しい取り組みをしなかったとしても同じぐらいの売上は上げられるだろうと考えているとすると、400万円の難易度は0(新たな努力ゼロで達成できる目標)です。

一方で、人脈を増やす、保険の勉強をして商品知識を増やす、たくさんのアポを取る、営業スキルもアップさせるなど、考えられるあらゆる努力をして、さらに幸運にも恵まれたときに考えられる最高の結果を考えてみます。
仮にこの場合の売上が1000万円だったとしましょう。

だとすると、売上1000万円を達成する難易度は100(努力と運がマックスの状態)となります。(95ページより)

あらゆる条件が揃ったときに実現できる「難易度100」を超える目標は高すぎる目標です。かといって、10とか20のレベルではワクワクしませんし、本気になれません。

0と100の間でできるだけ難易度の高いもの、自分で「70~80くらいかな」と感じるレベルが、ワクワク感が持続し達成の確立を高める目標と言えます。


『最高の結果を出す 目標達成の全技術』(三谷淳著)から、「達成できる目標設定のための6つのポイント」を紹介しました。「2020年こそ!」と意気込んでいる方は、同書も参考にしてみてください。

目標達成の全技術 三谷淳 著

目標達成の全技術
8社を新規上場させた著者は、多くの起業支援をするうちに目標を達成できる人とできない人では行動習慣や考え方が違うことを見つけ、できる人の手法をメソッド化。うまく実行できない人が確実に進められる方法を、多数の事例と心理的な根拠を示しながら解説。

(この記事は日本実業出版社からの転載です)

この記事の感想を教えてください。