はじめに

最後のカギ握るFRBの「ステルスQE」

最後は、冒頭にも紹介した米FRBによる月額600億ドルの国庫短期証券の購入です。この動きは、2020年に入ってからも継続されており、株式市場の押し上げ要因となっています。

次の連邦公開市場委員会(FOMC)は1月28~29日に開催されます。現状では、政策金利1.75%が堅持され国庫短期証券の購入も続けられる、というシナリオが強いコンセンサスとなっているため、引き続き株価にはポジティブな要素です。

FRB国庫短期証券

このように、株式市場にとっては上振れを示唆する要素が多くなっていますが、今月のFOMCで緩和的な金融政策の見直しを示唆するような声明が出された際には、トレンドが大きく変化する可能性があります。そのため、月末のFOMCを通過したタイミングで、改めてトレンドを確認するといいでしょう。

<文:シニアマーケットアナリスト 窪田朋一郎>

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