はじめに

注目はやはり「ハイブリッド」

2会場には新型エンジンのカットモデルも展示されていました

用意された試乗車は基本2種類、これはエンジンの違いです。新型は直列4気筒の1.3Lガソリンエンジンと直列4気筒の1.5Lハイブリッドエンジンを搭載します。

車両価格はハイブリッドの方が当然高くなりますが、新型はステップワゴンやオデッセイなどにも採用される2モーター方式を採用しています(3代目は1モーター方式です)。

実はこの方式は実用燃費の点でもかなり優れており、同じ排気量のインサイトでは実走で23km/Lをマークしたこともあります。これまでは「i-MMD」と呼ばれるネーミングでしたが、新型からは「e:HEV(イーエイチイーブイ)」と呼びます。ネーミング変更することでホンダの新世代ハイブリッドをアピールしていこうという狙いですが、前述したインサイトよりもシステムを小型化しつつ、最大トルクなども1.5Lターボ車並みに引き上げるなど走りと燃費を高い次元にまとめようという意気込みも伝わってきます。

乗ってビックリ!視界の良さとシートの出来に驚く

用意された試乗車両に乗り込んで一番驚いたのはその視界の良さです。インパネの上部は真っ平らでフロントウインドウは広角、さらにピラーも細いことでとにかく周辺の状況が掴みやすいのです。

開発陣は圧迫感や閉塞感の少ないデザインにしたそうですが、元々広いフィットがさらに広く感じるのには少々驚きました。試乗当日は正直天気は良くなかったのですが、これだけ見ても気分はかなり明るくなります。

そして一番感動したのはシートの出来の良さです。フレームから全て刷新した「ボディスタビライジングシート」は従来のバネ構造から全く異なるMAT構造と呼ばれるものに進化しました。

3新開発のシートのカットモデルも展示。このクラスではトップレベルの出来です

簡単に言えば骨盤や体幹をしっかり支える構造でとにかく疲れにくいのが特徴です。シート自体のクッションの厚みも従来より30mmも増えているそうですが、腰痛持ちで大腿部も痛めている筆者が少しラフな動きをしても身体のブレも少なく快適。このシートだけでも新型フィットは「買い!」と言えるほどです。

爽快な走りを楽しめる

4「BASIC」に試乗。普段使いならこれで十分という動力性能は大きな魅力です

ハイブリッドは出だしから滑らかで加速フィーリングも上々です。テストコースではつい速度を出し過ぎになりがちですが、2モーターハイブリッドの良さは中低速時などでは極力モーターで走らせようとする特性もあります。ゆえに普段街中などではモーターを積極的に使うことでかなり高い実用燃費が期待できます。

技術者に話を聞いても「カタログスペックだけで競争しても意味がありません。コンセプトにある心地良い走りと実際の燃費の良さがアピールポイントです」とのことです。

一方で高速走行時などはクラッチを介してエンジンと直結する機構を持っているので追い越し加速時などは力強さも感じることが出来ました。

また1.3Lエンジンもハイブリッドほど目立ちませんが、市街地から高速まで走れるバランスの良さも魅力と言えます。何よりもハイブリッドより価格は安いわけですから購入時には気になる存在であることは間違い無いでしょう。

コネクテッドは大刷新される

昨今の自動車業界のキーワードのひとつである「CASE」、その“C”は「コネクテッド」を意味します。ホンダはこれまでインターナビと呼ばれるサービスを展開してきましたが、この新型フィットから新しい「Honda CONNECT」を搭載しスタートさせます。詳細に関してはまだ未知の部分も多いのですが、この分野を牽引してきたホンダだからこそ次世代のコネクト技術はどうあるべきか、を考えて搭載してくるはずです。

専用の車載通信装置から自分のクルマの各種データがクラウドサーバーにアップして乗員の快適なドライビングを24時間365日見守ってくるシステム、万が一の事故やトラブルの際も緊急サポートセンターへの連絡だけでなく、状況によってはALSOKのガードマンが駆けつけてくれるそうです。

[PR]NISAやiDeCoの次は何やる?お金の専門家が教える、今実践すべきマネー対策をご紹介