はじめに
一番お得な2年前納は2月末までに申し込みを
さらにコスパを高める方法がこれからお話しする2年前納制度です。2年分の保険料をまとめて前払いをすることで割引が適用されます。
2年前納を利用できる支払い方法は口座振替・現金・クレジットカードの3択です。割引額は口座振替が1万5,760円、現金・クレジットカード納付が1万4,520円ですから口座振替が一番お得な支払い方法になります。
前述した年収700万円の会社員のケースでは、2年分保険料37万9,640円から還付される所得税は2年分で7万5,928円です。還付申告を行うには、保険料を支払った年に年金事務所から社会保険料(国民年金保険料)控除証明書が送られてきます。
証明書は1年毎に分かれているので1年分あるいは2年分まとめてなど都合に合わせて使用することができます。
ここで注意することが2つあります。まず、2年前納で支払う場合には、毎年2月末が申し込みの締め切り期限なので早めに手続きを行いましょう。
次に、口座振替は社会保険料控除を受ける親名義で行うことです。実際には親が支払った場合でも子供名義の口座から引き落としを行なった場合、親が控除を受けることはできませんので注意が必要です。
クレジットカードで支払う場合も同様になります。なお、2年分をまとめて還付申告をした場合、前納中に子供が就職することもあるかと思います。その際、過分に控除を受けていたことになりますので、修正申告が必要になります。面倒だと思う人は1年ごとに還付申告をした方がいいでしょう。
また、子供が就職して勤務先で厚生年金に加入した場合には勤務先が厚生年金加入手続きを行うため、国民年金保険料は自動的に還付されます。割引途中での還付になり、還付される保険料は乗率に応じて決まります。詳しくは年金事務所に確認してみましょう。
親の高い所得税率を利用して2年前納の口座振替にすることで、実質の保険料負担は23%オフの月当たり1万2,654円まで下がります。あらかじめ親が支払い、子供が就職してから返済してもらうのも選択肢の一つとして考えられるのではないでしょうか。
会社員への増税が続く中、少しでも税制メリットを活用していきたいものです。