はじめに

注目すべき「2つの特徴」

森さんによると、料理に塩を使う時には「サラサラ性」と「かさばりやすさ」に注目してほしいとのこと。

サラサラ性は、塩の結晶の動きやすさ(流動性)のこと。「水分の少ない塩は、サラサラしていて振りだし容器での使用に向いています。肉や魚などに均一に塩を振ることができます。逆にしっとりした塩は振り出し容器には向かないので、スプーンなどですくって使用するといいでしょう」。

かさばりやすさは、スプーンですくったり、容器に入れた時に、その塩がどれくらいの量入るかを表します。「塩は種類によって結晶の大きさや形が異なります」。そのため、同じ“大さじ1杯”でも、塩の種類によって5gだったり6gだったりすることがあるので注意が必要だといいます。

「塩の粒の大きさや形、水分の量などで塩の使い勝手が変わってくるので、自分の好みなどに合わせて塩を選んでいくといいでしょう」

塩の役割

家庭では料理の味付けとして多く用いられる塩ですが、実はそれ以外にもさまざまな役割を担っています。

たとえば、漬物や塩辛は、塩に漬けることで脱水されて腐敗の原因となる雑菌の繁殖を抑えるという塩の作用を利用しています。同様に、雑菌の繁殖を抑え、微生物が働きやすい環境を整え、発酵を進ませるという塩の作用を利用しているのが味噌や醤油などです。

他にも、塩は魚や肉のタンパク質を水に溶けやすくする作用があり、これを活用しているのがハムやかまぼこ。粘り気や弾力が生まれます。また塩には、パンを膨らませる、うどんのコシを出すといった役割もあります。


料理に使うなど食用のイメージが強い塩ですが、食用の塩の需要は全体の1割程度。それ以外は、ソーダ工業(パルプや水道水の消毒薬、ガラス製品などを作る際に必要な化学薬品を製造する工業)など、食用以外の用途で使われているといいます。

さまざまな用途のある塩。それぞれの特徴を知って塩を選び、適切に保存しながら、毎日の料理に活用しましょう。