まずは過去の事例を振り返ろう

(1)ダメ出しをされた内容から評価基準を想定する

まず、上司にすり合わせを行う前に、これまでどのような時に修正を指示されるのかを思い出してみましょう。改めて振り返ってみると、重視しているポイントが見えてきます。

同じ企画であっても、抜け漏れのない根拠の積み重ねを大事にする人もいれば、新規性のある面白いアイデアが盛り込まれていることを大事にする人もいます。反対に、自分が思いを込めて伝えたいポイントに興味を持ってもらえずにスルーされてしまうこともあります。前提の違いがこのギャップを生んでいるのです。

(2)ゴールイメージを確認・合意する

本格的に企画を作り込む前に、重要なポイントについて上司の意向を聞くとともに、自身の大事にしていることについて意見交換し、成果物のイメージを共有します。

たとえば、「簡潔に」「詳細に」というのがどのレベルのことを指しているのかなど、口頭では確認しづらい場合は、過去の企画書が参考にならないかを確認します。上司の期待や要望を受け止めることで自身の意見も聞き入れてもらいやすくなり、お互いの前提の違いやゴールイメージを確認・合意することが可能となります。

(3)途中経過を報告・確認する

筆者の経験では、このステップが抜けてしまうと、手戻りが発生しやすくなります。合意したことを上司がすべて覚えているわけではありませんし、企画を進めていって初めて気付くこともあります。そのため、当初すり合わせた基準を確認したうえで、このまま進めてよいか、または修正する場合はその方針を相談します。

Quick & Dirtyという言葉があります。本来は「やっつけ仕事」という意味だったのですが、最近では完成する前に出して改善しながら進める方法にも使われるようになりました。

第三者の意見も参考にしよう

(4)修正案を提出する

早い段階でフィードバックをもらえれば、手戻りも少なくて済みます。修正案を出す時は、前回合意した修正方針を受けて何が改善されたのかを説明し、互いの合意したイメージに近づいたのかを確認します。

意識してこのやり取りを重ねることで、「伝えたことを反映してくれている」という安心感を相手に与える効果もあります。また、修正事項が記録として残っていくことで、何が企画のポイントになるのか、お互いの物差しが次第に明確になります。

(5)第三者の意見を獲得する

いよいよ、企画案が完成に近づいてきました。これまで上司とのすり合わせをしているため、期限直前で大きな修正を求められる可能性も少なくなっているはずです。

ここからさらに企画をブラッシュアップし、自身の思いを伝えるために、その領域の専門家や顧客の意見などのフィードバックを受けることをおすすめします。上司と自分の間では見えなかった抜け漏れを回避するだけでなく、第三者の意見を踏まえることで説得力が増し、自信をもって提案ができるようになります。

(6)成果物の振り返りをする

企画案が完成したら、今までのダメ出しを受けた企画と完成した企画を比較し、何が改善されたのか、上司・自分の大事にするポイントの違いや、それを両立させた方法について振り返ります。

また、今後に向けたアドバイスなど、上司から事後のフィードバックをもらうのも非常に有効です。企画の成功・失敗に関わらず、振り返りを行うことで、次回の企画の精度やスピードがレベルアップします。上司も企画の不備に対する指摘ではなく、支援的なスタンスで話に耳を傾けてくれるようになるはずです。