はじめに
若者の4分の1はあえて飲まない「ソーバーキュリアス」
ところで、2017年の調査では「ほとんど飲まない(飲めない)」を「ほとんど飲まない」と「飲まない(飲めない)」に分けて調査をしており、飲まない層についてより詳しい状況が分かります。
飲酒を「やめた」と「ほとんど飲まない」、「飲まない(飲めない)」の3つをあわせた『飲まない』層は、70歳以上も含む全体では男性38.6%、女性70.5%です。このうち「やめた」と「ほとんど飲まない」の2つをあわせた『飲めるけれど、ほとんど飲まない』層は、男性17.0%(飲まない層のうち44.0%)、女性18.2%(同様に25.8%)を占めます。
一方で、20歳代では『飲まない』層は男性51.4%、女性62.1%で、『飲めるけれど、ほとんど飲まない』層は男性28.6%(55.6%)、女性24.7%(39.8%)です(図3)。なお、この『飲めるけれど、ほとんど飲まない』層は、若い年代の方が多い傾向があります。
最近、米国ではミレニアル世代を中心に「ソーバーキュリアス(Sober Curious)」という自分の身体や精神の健康を考えて、あえて飲酒をしないという動きがあるそうです。Soberは「しらふの、酒を飲んでいない、普段酒を飲まない」、Curiousは「好奇心の強い、~したがる」といった意味で、Sober Curiousは「しらふでいたがる」というニュアンスになります。米国ほど意識的なものではないかもしれませんが、今の日本の若者の4分の1程度に「ソーバーキュリアス」傾向があると言えるでしょう。