はじめに

高速道路の4車線化に投資妙味

もう1つの重点分野だと想定される高速道路については、これまでは整備を進めることが最優先でした。しかし、今回の経済対策で新設計画の着手にメドがつき、事故などによる不通リスクを低減するために、暫定2車線区間の4車線化に着手することが決定しています。

4車線化関連

高速道路の4車線化計画で最も重要なのは、橋梁やトンネルな道路構造物の拡張工事です。PC(プレストレスト・コンクリート)橋から鋼橋まで幅広く手掛ける川田テクノロジーズ(3443)や、鋼橋でトップの地位固めを着実に進めている横河ブリッジホールディングス(5911)は、2021年3月期に向けて受注高の拡大が期待されます。

さらに、土工(盛り土)区間では4車線化の拡幅工事に合わせて、対向車線からのはみ出しによる衝突事故の被害を軽減するため、ワイヤーロープの設置が集中的に実施されています。これには高齢ドライバーによる逆走事故を防止する狙いもあり、主要な国道などでも実施が決定しています。

ワイヤーロープ関連では、道路資材のトップメーカーの積水樹脂(4212)や、ワイヤーロープのトップメーカーである東京製綱(5981)の収益拡大期待が高まると予想します。

<文:企業調査部 溝口陽子>

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