40~50代にかけての中高年期は、加齢にともなう心身の変化を実感しやすい時期として知られ、「ミッドライフ・クライシス」などと呼ばれることもあります。

このようなミドル世代の男女にとって、心身の健康に影響を与えうるような、大きなストレスを感じる経験にはどのようなものが考えられるでしょうか。また、それらのできごとに、経験者はどのように向き合ったのでしょうか。

今回は、企業等で働く40~50代の配偶者のいない中高年単身者(以下中高年シングル)を対象に行った当研究所のアンケート調査から、回答者があげたこれまでの人生で最もつらかったできごとの内容とともに、それらの経験への向き合い方についてたずねた調査結果をご紹介します。


男性の7割、女性の8割に「つらかったできごと」の経験あり

図1は、正社員として働く中高年シングルに、これまでの人生のなかで最もつらかったできごとをたずねた結果です。

これをみると、「特にない」と答えた人は男性が28.6%、女性が20.0%となっています。つまり、男性の7割、女性の8割が、何らかのつらかったできごとを経験した、ということになります。

最も多くあげられたのは「家族・大切な人との死別・離別」

具体的な回答をみると、最も多くあげられたできごとは男女とも「家族・大切な人との死別・離別」(男性19.8%、女性23.4%)で、「職場の人間関係」(男性11.2%、女性14.0%)がこれに次いでいます。

性別による違いに注目すると、男性では女性に比べ「失業、失職、リストラ」(9.2%)や「収入の減少」(5.0%)、「仕事上のミス」(4.4%)など、仕事や収入にかかわることを多くあげています。

これに対して女性では、職場や家族など、周囲の人との人間関係にかかわることをあげる人が男性に比べ多くなっています。なお、「自分の病気、ケガ」をあげた人は、男女とも1割弱を占めました。

つらかったできごとへの向き合い方

では、これらのできごとをあげた中高年シングルは、その経験にどう対処したのでしょうか。

「あなたは、そのできごとにどのように向き合われましたか」という設問文で、自由記述による回答を求めたところ、「家族・大切な人との離別・死別」をあげた人では、時間による解決をあげる人が最も多くみられました。

具体的には、「特に意識していないが、時が解決した(50代男性)」「時が癒してくれるのを待っている(50代男性)」「時が過ぎるのを待った(40代男性)」「普通に日常を過ごしている。年月で少しずつ緩和されている(40代女性)」などの記述内容がみられます。