ストックオプションはより強い相関

下表は、見やすいように年率ベースに直しています。つまり、年間を通じて「導入している企業」と「そうでない企業」が平均的にどの程度リターンに差があるかを見ることができます。

【業績連動報酬やストックオプションを導入している東証1部上場企業の株式パフォーマンス格差】

リターン差
業績連動型報酬 0.7%
ストックオプション 2.2%

(注)2020年1月までの分析結果。業績連動報酬を「導入している企業」か「そうでない企業」で分類して月次株価収益率の平均を年率換算。「リターン差」は「導入している企業」から「そうでない企業」を引いて算出。ストックオプションは、業績連動報酬の代わりにストックオプションを用いた場合の結果を示している (出所)日本経済新聞社(日経cgs)のデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

分析結果はリターンの差がプラスとなり、業績連動報酬を「導入している企業」が「していない企業」より株価パフォーマンスが上回っていることがわかりました。

業績連動報酬の一種である「ストックオプション」も、導入企業とそうでない企業のリターン差の分析をしました。ストックオプションとは、簡単に言うと、将来、ある価格で株を買うことができる権利を持っているというものです。

たとえば、自社の株を1,000円で買える権利を持っているとしましょう。将来、その自社株が2,000円になった時にこの権利を執行すると、2,000円の株を1,000円で買えるので、1,000円得します。

権利なので執行しなくてもよいわけです。逆に将来、この株が500円と半額になってしまったら、この500円の株を1,000円で買ったら500円損してしまいます。であれば、権利を放棄すればよいのです。

メリットは、将来株価が上がると役員が得をするため、業績を良くして株価を上げようと経営努力をすることです。実際の検証から、ストックオプション導入企業の株価パフォーマンスは良いことが示されています。

「これから投資したい」と興味を持つ企業があったら、インターネットで「興味を持った会社名」と「業績連動報酬」あるいは「ストックオプション」と検索することをお勧めします。興味を持った会社が今回取り上げた制度を導入しているか否かを投資の判断に使うのも、効果的な銘柄選別方法となるでしょう。