はじめに

全体的に“メタボ家計”、支出を見直して無駄の抽出を

ところで、相談者さんのご家庭はややメタボ家計といってよい状況にあることにお気づきでしたでしょうか。

会食が多い割に8万円を超える食費、日用品代や被服費、生命保険料など、極端な突出はないものの、小さなお子さんがいる一般的なご夫婦の支出としては全体的に多めです。

「ここにはお金をかけたい」と思っている支出もあるでしょうから、そこは大切にしてかまいません。そんなに必要ではないけれど以外にかかっていると感じた部分から、支出を減らすようにしていきましょう。

例えば日用品であれば、毎月使う分以上の日用品を購入し、買いだめを多くし過ぎている等はないでしょうか。買いだめにもルールを作り、これは2個まで、これは3個までとしておくと、保管するスペースも安定しますし、支出も安定します。

また、クリーニング代はこんなにかけずとも、家庭の洗濯で対応できそうとか、支出の優先順位が高くないものから削減を検討しましょう。きっと余剰金がもっと多く作れ、貯金や投資に回していけます。

経営者なら貯金は月収の1年分以上を目指して

会社員の方にはよく、使う貯金と貯める貯金で、月収の7.5ヵ月分は最低貯めましょう、などとお伝えするのですが、相談者さんご夫婦は経営者。自営にとても近い状況だと思いますので、できれば1年分以上を目指したいものです。

協会けんぽなどの健康保険や厚生年金には加入されているのでしょうが、経営者は雇用保険に加入できません。万が一商売をたたむようなことになっても、何の補助も得られないことになってしまいますので、貯金は多めに持っていてほしいと思います。

また、老後のためにiDeCoやつみたてNISAを検討されることもよいことです。貯金が順調に増やせる状態になったら、貯金の一部をiDeCoやつみたてNISA等の投資制度を利用して積み立てていきましょう。

iDeCoは今のところは60歳まで引き出せませんが、つみたてNISAはいつでも引き出すことができます。教育資金や万が一の場合、また事業資金にもできますので、老後資金目的以外にも活用できると思います。

せっかく貯金できるチャンスを逃さないよう、しっかりと貯められる体制を整えてください。

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