国内各地における新型コロナウイルスの感染拡大により、すでに購入済みの特急券や乗車券、使用開始後の通勤定期券などの取り扱いなどが、JR・私鉄各社から発表されています。

今回はJR東日本の通常の特急券・乗車券・定期券類の払い戻しについて紹介するとともに、2020年4月7日に政府より「新型インフルエンザ等対策特別特措法」に基づく緊急事態宣言が発出されたことなどを受け、旅行を見合わせる場合やテレワークなどで通勤定期券を使用しなくなった場合、特別な取り扱いが実施されています。

JRグループ各社および私鉄各社でも同様の取り扱いが実施されていますので、特急券・乗車券・定期券を払い戻すときは各社から出されている条件などをご確認ください。

写真は久大本線「ゆふ」、GW中は九州の全特急列車が運休


通常のJRの特急券・乗車券の払い戻し

JRグループには国鉄から引き継いだ「旅客営業規則」があり、JR各社のホームページから閲覧することができます。専門的な用語も含まれた規則集ですので一般の方には読みづらい面もあり、その一部をわかりやすく解説するのが「JR時刻表」などの巻末に記載されている「JRの営業案内」です。特急券や乗車券などの払い戻しは「使用開始前で有効期間内(前売りの乗車券類については有効期間の開始日前を含む)」が条件で、普通乗車券・回数乗車券・急行券・自由席特急券・特定特急券・自由席グリーン券は手数料220円で払い戻しができます。

また、乗車日時・列車が指定されている立席特急券は出発時刻まで手数料220円、乗車日時・列車・座席が指定されている指定席特急券・指定席グリーン券・寝台券・指定席券は列車出発日の2日前まで手数料340円、出発日の前日から出発時刻までは手数料が30%(最低340円)となります。

指定券類は指定された列車出発後の払い戻しはできませんが、普通乗車券は有効期間内で乗らない区間の営業キロが1券片100キロを超える場合、発売額-すでに乗車した区間の運賃-手数料220円を差し引いた額が払い戻されます。回数乗車券の場合の払戻額は、回数乗車券発売額-(使用済枚数×普通運賃)-手数料220円となりますが、払戻額が無い場合もあるので注意が必要です。

通常のJRの通勤定期券の払い戻し

都営地下鉄

都営地下鉄

不要となった通勤定期券は、残りの有効期間が1カ月以上ある場合に限って払い戻しができます。発売額からすでに使用した月数分(1カ月に満たない日数は1カ月とする)の定期運賃と手数料220円を引いた額が払い戻されます。

例えば、山手線渋谷~田町間の通勤定期券を4月1日から6カ月(25,290円)を購入。5月10日に払い戻しをした場合は、4・5月の2カ月間使用したものとして扱われますので、残りは4カ月となります。払戻額は25,290円(6カ月の発売額)-10,540円(1カ月の発売額5,270円×2)-手数料220円=14,310円となります。また、7月20日に払い戻した場合は、4~7月の4カ月間使用したものとして扱われますので、払戻額は25,290円(6カ月の発売額)-15,010円(3カ月の発売額)-5,270円(1カ月の発売額)-手数料220円=4,790円となります。

有効期間の残りが少ない月数の場合は、払戻額が無い場合もでてきますので注意が必要です。

なお、乗車区間を誤って購入してしまった場合は、有効期間の開始後7日以内に限り、発売額からすでに経過した日数分の往復普通運賃と手数料220円を差し引いて払い戻すことがあります。渋谷~田町間の1カ月定期券5,270円を5日間経過(往復運賃340円×5)した場合は、払戻額が5,270円-1,700円-220円=3,350円となります。