緊急事態宣言は段階的解除の可能性もある?

さて、話を日本に戻してみましょう。

イタリアと日本では感染者数や死亡者数に差があり、また政府が行っている新型コロナ対策も大きく異なります。状況が違うため、ひとまとめに論じることはできません。ただ、イタリアの例を見る限り、解除後も生活に何らかの影響が残ると考えるのが自然です。

そもそも緊急事態宣言は、ウイルス感染を拡大しないために学校や施設の利用停止を要請したり、医薬品やマスクなど物資の保管を指示したりするもの。宣言を解除しても、ウイルスが消えるわけではありません。

解除されたからといって、すぐにこれまで通りの生活を始めてしまうと、2週間後には感染者数がもとのレベルに戻ってしまう可能性もあります。また最近では、新型コロナには第二波、第三波がある可能性があることも指摘されており、感染者数が減ったからといって油断はできません。

こうした状況を踏まえると、緊急事態宣言が解除されてからも、引き続き外出しないよう求められたり、一部の業種で自粛が継続されることは十分に考えられます。また仮に政府がはっきりと禁止事項を示さなくても、自粛ムードが漂うことで実質的な段階的解除になるかもしれません。

人命を優先するか経済を優先するか、そこに答えを出すことはできません。ただ、当分は何らかの制限や自粛が残るという前提で、事業や生活の予定を立てておくことが必要となるでしょう。