困りごと・問題を伝える4ポイント

この関係性づくりでは、互いにきちんと言葉で発信することが大切になります。たとえば、休校中の子どもの食事づくりや遊び相手として追われる中での会議冒頭で「今、休校中の子どもが家にいるんです。」と伝えることで、相手が大変さを理解してくれると思ってしまうことがあるかもしれません。一方言われた側は「お子さんとの時間が増えてよかったですね」とだけ思ってしまうこともあります。ここで、発信した側の大変さは相手には伝わりません。

人は透明性錯覚という自分の心が相手に伝わっているであろう という錯覚が起こることがあります。自分の想いが相手に見透かされているだろうと考えてしまうことがあるのですが、もちろん人は他人の心をそのまま透明に透かしてみることはできません。

なので、想いが通じてるように感じるという錯覚なのです。だからこそ、言語化が必要です。文脈から察することや言葉と言葉の余白から読み取るということも文化としては大切ですが、時としてすれ違いを生むことがあります。

特に、上記のような新たなルールづくりをする時や新規のプロジェクトを遂行しながら常に変化に適応した仕組みづくりをする際、利用者や参加者が困りごと解決に参画することが必要です。

この時、なんとなく伝わっているだろうなというようなあいまいな言葉を使うのではなく、互いに困り事を明確に伝える枠組があると考えをまとめやすくなります。また、問題を発信する際のルールとしてしまえば、互いにルールの枠組みの中で愚痴でもなく他人を責めることでもないので、発信しやすくなりますし、周囲の協力をうながすのにもスムーズになります。

以下の手順が困りごとを共有する際に効果的なポイントですので、ぜひ試してみませんか。

1.困っていること、問題と思っている事象を書き出す
2.その事象に対して自分の考えをまとめる
3.そのことが仕事の能率やモチベーション、自身の生活にどう悪影響が出ているかを 考える
4.1~3を整理したうえで、互いにとって良い解決策を提案する
(もしくは一緒に解決策を考えることを提案する)

ここでの大きなポイントは3と4です。今抱えている問題が仕事やその人の生活に悪影響を及ぼしているということまで伝わると、相手も共に改善したいという気持ちが起きるはずです。

1と2だけでは言葉足らずだと、単なる個人の勝手な主張ととらえられてしまうかもしれません。また4は自分の主張をするだけでなく、改善には互いの協力が必須です。そのために相手にとっても良い改善となるような解決策を模索することが相手の協力を促す大きなポイントとなります。

これはもちろんオンライン会議のルール作りだけに限って使えるポイントではありません。職場での困りごと、問題点を相手に発信する時、上司に相談する時、いつでも使えます。対面のコミュニケーションでももちろん使えます。ぜひ参考にしていただければ嬉しいです。

世界中で生じている大きな変化の中、来るニューノーマルに備える適応力の一つとして、互いの背景を尊重したコミュニケーションのヒントになっていれば嬉しく思います。