はじめに

距離感を大切に

しかし石倉さんは「これは大いなる勘違い」と断じます。「家の中を見られたりなど、生活空間に上司が入ってくるのは今までに無かったことで、嫌だと思う人は多いでしょう。テレワークになって『会社との距離感をコントロールできる良さ』をサラリーマンが皆手に入れたのに、その距離感を縮めるようなオンライン飲み会という上司からの施策に、『わざわざそれをやるの!?』とストレスを感じているのではないでしょうか」。

「もともと、会社と働いている個人との関係性をどこまで深めたいかは、人それぞれのはず。かつての『1つの空間を共有することが良い』としていたマネジメントの方が、異常だったのかもしれません」と指摘する石倉さん。社内のオンライン飲み会についても「好む人だけがするべきで、強制してはいけません。上司の不安を払しょくするためだけの飲み会は、メンバーから見ればうーんとなる。オフラインのやり方をオンラインにそのまま持っていかないことが大事です」(石倉さん)。

コロナを機にした急激なテレワーク化。今までは必ず会社に通勤して実行していた私たちの仕事が、意外なほどオンラインでも済ませられることが見えてきました。ただ、物理的な距離がネットで縮まったとしても、上司と部下の“心の距離”はZoomなどで安易にショートカットできる訳ではなさそうです。