「自分を安売りするな」という言葉があります。特にフリーランスの人はこの言葉を業界の先輩から言われることも多いでしょうが、私はこの感覚、あまり分からないんですよ……。「大安売りするな」だったら理解はできるものの「安売り」ぐらいだったらまぁいいのでは、なんて思ってしまうのです。


「自分を安売りする」とは?

当然会社員で様々なプロジェクトに首を突っ込まされて忙しくなってしまうような人も、上司から「お前、営業に対して自分を安売りするな! 成長に繋がる仕事だけやればいいし勝間和代さんの『断る力』を読んでおけ!」なんて言われてしまうかもしれません。

「自分を安売りする」の具体的な内容は、「誘われたらどこにでも首を突っ込む」「多少安くても仕事を受けてしまう」「今現在の自分の“格”には見合わぬほどペーペーがやるような仕事も受ける」といったところに落ち着くでしょう。

しかし、私自身はいずれも「サイコーじゃん!」と思ってしまうのです。結果的に20~40代は仕事で忙しい状態である方が幸せなのです。何しろ、仕事があることにより、様々な新しい経験ができて知見も貯まり、何よりも色々な人と知り合うことができる。この時の財産が50代以降のラクな人生に繋がると考えています。

私の仕事

今現在、私はかなりの量の仕事をしていますが、中には「えっ?そんな仕事までやっているんですか!?」なんて言われることもあります。それこそ連ドラの台本をすべて読み、ウェブサイトに載せる「あらすじ」を200文字ほど書く、といった仕事です。自分自身、こうして当サイトの署名原稿のように名前が出る仕事は全体の20%ほどです。80%は名前は出ない裏方仕事です。

でも、こうした裏方仕事をすることにより、20%の仕事で使えるネタができるわけですし、それでいてお金ももらえる! こんないいことがあるでしょうか。つくづく「安売り」をしてきて良かったなと思います。

「自分を安売りするな」と若者に助言する人は本気で若者のために意見しているのでしょうか? 何しろこの言葉は「機会を逃せ。手を抜け。楽をしろ。無駄なプライドを持て」と言っているだけにしか思えないです。

何しろ私自身は貧乏性なものですから、オファーをいただいた仕事は95%ぐらいは受けています。それで忙しくなるのですが、でも、忙しい状態の時は「いやぁ~、お声掛けいただいてありがたいなぁ……。オレのことを嫌いじゃない人がこんなにいるって嬉しいなぁ~」と思うものです。