はじめに

新興のマザーズ市場が崩壊しています。これまでマザーズ市場は、調整する日経平均を横目にぐいぐい上昇し続け、5月上旬には約9年ぶりの高値圏にいました。そのけん引役になっていたのが、マザーズの代表格「そーせい」というバイオ医薬品株。そーせいが旗振り役になり、「ブランジスタ」や「ジグソー」など個人投資家に人気が高い銘柄もバブル上げしていました。

それが5月16日、突然の崩壊が始まりました。そのきっかけとなったのが……ザ・フライ井村のLet'sカブトク!


決算発表で夢から覚めた株主のぶん投げ

5月13日、この日は決算発表のピークでした。「そーせい」や「ジグソー」の決算発表もこの日で、市場からかなり注目されていました。内容は両社とも悪くなく、ひと安心といった感じでした。

ですが翌営業日の16日、市場が明けると「ジグソー」に売り物が殺到し、取引が成立しない異常事態に。売りたくても売れない最悪の状態です。今までも「ジグソー」は、業績のわりに時価総額(企業の価値!)が高すぎると言われていましたが、決算という現実を見た投資家が夢から覚め、我先に売りを出したのかもしれません。

※このとき、「ジグソー」の四半期純利益は約4千万で、時価総額は1300億円……。普通の銘柄だったら100億円でも割高と判定される水準です。ただ、この決算は「ジグソー」としては順調なものだったので、株主がなぜふと我に返ったのかは謎のままです。

「ジグソー」の陥落で嫌なムードが漂うなか、「そーせい」はかなり粘っていたのですが、14時過ぎについに急落。人気の一角「ブランジスタ」もストップ高からストップ安へ、天国から地獄への大暴落で、マザーズ市場は崩壊してしまいました。

「ジグソー」と「ブランジスタ」の株価はたった3日で半値以下に

「ジグソー」の株価は、決算後から3営業日で半分以下に、「ブランジスタ」に至ってはわずか4日で3分1程度まで大大大暴落。信じられないほどの下げ方です。

一方の「そーせい」は、4割弱の下げ。4割でも結構な下げですが、上の2銘柄より幾分マイルドです。この違いは、ひとえに「バリュエーション(株価が割安か割高か!)」にあると思います。

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