はじめに

コロナ禍でも雇用維持を期待

帝国データバンクが6月8日発表した5月分の倒産件数は288件、前年同月比▲55.6%と9ヵ月ぶりに減少しました。負債総額は711億3,100万円、前年同月比▲27.6%と3ヵ月ぶりに減少した緊急事態宣言に伴って裁判所の実務が進まなかった面があるとみられますが、足元の数字は、まだ少ない状況です。

5月15日が調査時点である4~6月期の法人企業景気予測調査によると、大企業全産業の景況判断指数は▲47.6でリーマンショック後の2009年1~3月期(▲51.3)に次ぐ過去2番目の低水準になりました。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の停滞により景況感が急速に悪化しました。中堅企業全産業は▲54.1、中小企業全産業は▲61.1でそれぞれ04年度の統計開始以来、過去最低を記録しました。

こうした景況感の下でも、全産業ベースの大企業・中堅企業・中小企業とも、雇用に関する判断は6月末の現状、9月末・12月末の見通しすべてで「不足気味」超となっています。「過剰気味」超ではないという結果になっています。

コロナ禍ではあるが、適切な対策によって、引き続き雇用がしっかりと維持されることを期待したい局面です。

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