はじめに

米国企業の業績回復を決める4-6月期決算

4-6月期の米国企業(S&P500)の業績は、前年比で4割を超える減益が予想されています。しかし、7-9月期以降は持ち直し、2021年にかけては顕著な業績回復が見込まれています。

S&P500

アナリストによる業績見通しの修正動向を指標化した「リビジョン・インデックス」は4月以降に切り返し、足元ではおよそ1年ぶりのプラス転換(上方修正が優勢な状況)を果たしています。

予想PERと企業業績(利益)の掛け算によって求められる株価が、これまで順調に上昇してきたのは、未曾有の金融緩和によって、予想PERが拡張してきた側面が大きいといえます。予想PERが拡張し切った後は、今度は企業利益が期待通りに拡大に向かえば、いずれ株価は上昇すると見られます。

リビジョン・インデックスの改善が意味するのは、そうした業績回復への期待の高まりです。今回の4-6月期決算を最終的にどのように総括できるかは、今後の相場を占う上で大きな判断材料となり得ます。

期待を現実に変えるための足掛かりとなるような決算内容なら、先行きに対する強気見通しを取り下げる必要はないと考えます。

8月、焦点は米大統領選に移る

4-6月期の決算発表を乗り切った後は、市場の関心は徐々に秋の米大統領選へと向けられることになりそうです。4年前のトランプ大統領誕生の教訓から、超大国の大統領を誰が務め、どのような影響を及ぼすかは、十分な注意を払う必要があります。

大統領選までおよそ3ヵ月とはいえ、まだ先の話であり流動的な面も多いのですが、現時点での情勢および大統領選前後の株価の動きについて、少し頭の整理をしておきましょう。

民主・共和両党の大統領候補は、8月に予定される各党の党大会で正式に指名されることになっています。

ただ、事実上は予備選を勝ち抜いた民主党のバイデン候補が、現職のトランプ大統領に挑む構図は明らかで、戦いの火蓋はすでに切って落とされた状況です。トランプ大統領の再選か、バイデン新大統領の誕生か―これから秋にかけては日増しに選挙戦がヒートアップしていくと予想されます。