はじめに

良いIPO銘柄を見極めるには

IPOはダイヤモンドの原石のような銘柄がある一方、ベンチャーキャピタルの出口案件としての銘柄もあることも事実です。

例えば、今や日本を代表する、世界3位のSPAである「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングも、かつてはベンチャー企業でした。ファーストリテイリングは1994年7月に広島証券取引所にIPOし、好調な業績を背景に株価は長期的に上昇しています。

初値で株を買ったとすると上場来高値を付けた2019年7月には、初値の約68倍となります。

4 ファーストリテイリング長期株価推移
5 ファーストリテイリング業績推移

ファーストリテイリングのような銘柄に投資をするためには、企業の潜在的な成長力を見極めることが重要だと考えます。上場後は業績を公表するだけではなく、取締役会の構成、買収防衛策、コーポレートガバナンスに関する考え方など、様々な情報が次第に開示されていき、企業が株主に対して積極的に対話しようとする動きも出てきます。それに伴い、投資家の選別は進んでいくと考えられます。

ただ、企業業績の中長期の先行きを予想することは難しいことだと思います。企業へ直接取材をし、一般投資家よりも詳細な情報を持っているアナリストの見解、つまり羅針盤を利用するのも投資方法のひとつの方法だと考えます。

現在、いちよし証券は中小型成長銘柄の中長期投資が重要だと考えています。

<いちよし証券 投資情報部 野原直子>

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