はじめに
確定診断もできるようになった抗原検査
抗体検査と間違われがちなのが、抗原検査です。抗原とはウイルスやアレルギー物質など、体に免疫反応を起こす物質を指します。新型コロナウイルスの抗原検査の場合は、ウイルスを特徴づけるたんぱく質を調べます。
似た検査としてはインフルエンザの抗原検査があり、受けた経験がある方も多いと思います。この検査のメリットは、15~30分程度で検査結果が出ることです。
ただしPCRに比べると感度が落ちる(病気にかかっているのに陰性の結果が出てしまう)と言われていましたが、発症9日以内であればPCRとの一致率が高いとされています。そこで、鼻からのどの奥の検体を採取した場合は、PCRと同様に確定診断(陰性であれば、感染していないと判断する)として扱って良いということになっています。
同じ抗原検査も、唾液による検査はそれよりも精度が落ちますが、採取しやすいことから普及しています。
どこでどんな人が受けられるのか?
公費、つまり無料で検査を受けるには条件があります。感染を疑う症状がある、渡航歴がある、感染者との濃厚接触があるといういずれかに当てはまる人が、PCR検査と抗原検査による行政検査(費用は公費負担)の対象です。
これまでは濃厚接触者であっても症状がなければ検査の対象外でしたが、7月17日より検査の対象になりました。「もしや?」と思ったときは、保健所の「帰国者・接触者相談センター」や、かかりつけ医、地域の相談窓口にまず電話で相談してください。
公費検査の条件に当てはまらくても検査を受けるには?
皆さんいろいろ事情があって、どうしても検査を受けないといけない場面はあると思います。リスクの高い高齢の家族や小さい子供と同居しているのに、職場に感染者が出たら…検査を受けたくなりますよね。
この場合は、私費でPCR検査や抗原検査を受けるしかしょうがありません。インターネットで対応してくれるクリニックを探してみて下さい。PCRの場合、費用は数万円かかります。ただし、PCR検査であれ抗原検査であれ、絶対に正確ということではないことは承知の上で。