はじめに

当たり屋につくか、曲がり屋に向かうか

投資の世界でも、人が失敗したのを見れば、その反対を行えばうまくいきます。もちろん、自分が失敗したことの反対も行えばいいのですが、自分の失敗というものはどうしても後を引きずってしい、その反対を行いにくいもの。成功体験がどうしても邪魔をして、変化しにくいのです。

その反対に、人が失敗したのを見ると、「あの人のように失敗しないようにしよう」と、比較的簡単にこれまでと反対の事をしやすいもの。つまり、変化することができるのです。

相場格言にも、相場の当っている人にくっついて行けと、「当たり屋に付け」というものがあます。うまく行っていない人の反対をすればいいという意味で、「曲がり屋に向かえ」という言葉もあります。

そして、当たり屋に付くのと曲がり屋に向かうのでは、圧倒的に曲がり屋に向かった方がうまくいくことが多いのです。もちろん、曲がり屋といっても当ることもあり、100%ではありません。しかし、変化する、つまり投資方法を変えることは比較的わかりやすい方法なのだと思います。

ただ、実際に曲がり屋に向かうのも当り屋に付くのも難しいと思います。曲がり屋、というのを相場の下手な人とするのではなく「うまく行っていない人」「失敗した人」というように解釈すればわかり易いと思います。

コロナ禍、“幻想”に囚われた人の投資の失敗とは

例えば、今年のこれまでの相場を考えます。新型コロナウイルスの問題で大きく下落しましたが、日経平均で見ると新型コロナウイルスの感染が拡大している最中に高値を付けました。

つまり、このウイルスがここまで経済に打撃を与えるとは、誰も考えなかったのです。実際には1,2月の時点で、中国などでは店舗を閉鎖していたので、予想できたはずなのですが。

それにも関わらず、株価が高値を付ける中で買い急ぐ動きも見られました。既に相場が変化しているにも関わらず、株は上がるものだというこれまでの相場を引きずって、買えば上がるという雰囲気になっていたのです。株価が上昇し、逆にコロナの影響は小さいと思い込んでしまった人が多かったということでしょう。

「株価上昇が続く」という思い込みと幻想に囚われた人は失敗しました。一方で、相場の変化に気づいて、買い上がるところにしっかりと売り向かった人は成功しました。そして、2月から3月の暴落の時には、1月2月の高値で買った人たちが慌てて売り急いだ後に底入れ反転となりました。

相場のリズムに乗る

相場は常に上げ下げしていますから、上がれば下がり、下がれば上がるというリズムができています。そのリズムの変化に乗れる人が成功し、乗れない人が失敗するということなのだろうと思います。

そして、そのリズムにしっかりと乗るには乗れていない人=失敗した人の動きを見て、変化させていくということが大切なのでしょう。

<文:清水洋介>

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