はじめに
「2ちゃんねる」など、日本のインターネット文化黎明期をリードしてきた「ひろゆき」さん。「お金がなくても生きられる」と主張をする一方で、あくせく働かずともパリで生活できるほど、お金には困ってない様子。「働かなくてもかまわない、という考えが僕の根本にある」と言う一方で、平均的なサラリーマンより確実に稼いでいるであろう「ひろゆき」さんの「お金」や「成功」の哲学を、著書『1%の努力』(ダイヤモンド社)から一部抜粋して紹介します。
お小遣い制度の人にはわからないこと
少なくとも片手は空けておかないと、チャンスをつかむことはできない。「努力で解決しよう」「頑張ればなんとかなるかも」と考えている人は、つねに両手がふさがっていてチャンスを取り逃す。
「片手はつねに空けておけ」
これが本エピソードでいちばん伝えたいことだ。
「努力で解決する」と似たような思考がもう1つある。それが、「お金で解決する」という思考だ。たとえば、「終電を逃してもタクシーで帰ればいい」と考えるような人である。そのお金を稼ぐために、どれくらいの時間をかけたのか。きっと考えたこともないまま、日々、浪費しているに違いない。
幼少の頃に「お小遣い制度」だった人は、お金が貯まりにくいという。僕は高校生になってからお小遣いをもらうようになったので、それまではお金がない状態でずっと暮らしていた。「お金をくれ」と親に言うのもイヤだった中二病的なものだ。小中学生ならばお金を使わなくても普通に暮らせる。そうすると、「使ったら減る」という感覚が鈍らない。
もし、幼少の頃から毎月決まった金額をもらえていたとしたら、「来月またもらえるから大丈夫だ」と思って使い込んでいただろう。人は、予算を決めてしまうと、それを使い果たしてしまう。
買いたいものもそんなになかった。友達んちに行くとゲームがあるので、ゲームをしたければ友達んちに行けばいいし、やりたいゲームがあったら友達に「あれ、面白いらしいよ」と言えば買ってくれる。子ども同士でマウンティングすることもなかった。何度でも書くが、うちの地域は基本みんな底辺だったのだ。