はじめに
「わたナギ」のヒットは景気拡張局面の証?
身近なデータも景気拡張局面入りを示唆しています。7~9月期の連続ドラマでは全話視聴率20%超、令和になって最高の25.6%を達成した「半沢直樹」に注目が集まっていますが、ハートフルなラブコメディーのドラマの「私の家政夫ナギサさん」も結果を出しました。
初回は14.2%でしたが、回を重ねるごとに数字が上昇し、最終話は19.6%になりました。全話平均視聴率は15.1%で16年10~12月期の「逃げるは恥だが役に立つ」の14.6%を超えました。98年の金融危機時にブレークした「ショムニ」のような強い女性が主人公のドラマが流行るときは景気後退局面であることが多いですが、心温まるラブストーリーが流行るときは景気拡張局面であることが多いのです。
野球の日本シリーズ対戦カードからも景気が読める
スポーツ界からも明るい兆しが見えます。巨人菅野智之投手が、開幕戦から無傷の11連勝。開幕投手の開幕からの連勝記録で、90年の斎藤雅樹の8連勝を30年ぶりに超え、巨人では38年春のスタルヒン以来2人目となる快挙を82年ぶりに達成しました。
巨人で開幕11連勝以上は38年春のスタルヒン11連勝、1966年の堀内13連勝に次いで54年ぶり3人目です。今年のペナントレースは9月15日に最も人気のある巨人にマジック38が点灯しました。貯金24のうち11は菅野によるもので、貢献度が大きいことがわかります。
さらに、日本シリーズの対戦カードからも期待が持てます。各リーグ優勝チーム同士の対戦では、人気1位チーム同士の対戦になるので、対戦チームの人気ランキング合計は2になります。ランキング合計2~5のケースは景気拡張局面17回、後退局面3回で拡張局面の可能性が高くなります。
プレーオフがあるパリーグは9月15日現在、人気1位のソフトバンクが首位で人気5位のロッテが2位です。このままいくと日本シリーズの対戦カードは景気が拡張局面にあることを示唆します。
また、ロッテが日本シリーズに出場すれば、下克上のチームが出ると拡張局面であるというジンクスが当てはまります。どちらも景気面から好ましい組み合わせになります。